【岩手県】陸前高田市で活動中のJICA海外協力隊グローカルプログラム生による中間報告会

2022年2月22日

2022年1月10日(月)より、岩手県陸前高田市においてJICA海外協力隊グローカルプログラム(※1)に参加している2名のJICA海外協力隊候補生が、2月14日(火)に中間報告会を行いました。

陸前高田ほんまる株式会社で活動中の中里 大介さん 

べじたべるマーケットの運営に携わる中里さん

2022年度1次隊としてマダガスカルに派遣予定の中里 大介さん(コミュニティ開発隊員)は、陸前高田ほんまる株式会社にてJICA海外協力隊グローカルプログラム(以下、GP)を実施しています。震災復興後の街を盛り上げるためのイベントやワークショップを企画しているほんまる株式会社において、べじたべるマーケット(※2)の運営補助や各産直のインスタグラムの立ち上げ、県外の人や震災ボランティアで陸前高田を訪れたことがある人を対象としたオンラインツアーの企画など、GP開始から一か月程度の短い期間にも関わらず、陸前高田を盛り上げるために日々精力的に活動されています。中里さんは「初めて会う人と話すときは、自分はこういう人間なんです、というのを知ってもらわないと相手も心を開いて話してくれないため、まずは自分のことをさらけ出すようにしている。GPを通して、自分が関わる人たちとの情報交換の大切さや、デザインや写真の撮り方の重要性、自分の提案がいかに相手ごとになるかということを学べている。」と述べました。また、「オンラインツアー実施に向けて協力してくれる方を見つけたり、立ち上げたインスタグラムを今後も継続して続けてもらうための施策や方法を考えていきたい」と、残りの期間(GPは3月末まで)の抱負を述べ、中間報告会を締めくくりました。

一般社団法人トナリノで活動中の小林 恭子さん

スマホ講座を実施している
小林さん

2022年度2次隊としてボリビアに派遣予定の小林 恭子さん(文化隊員)は、一般社団法人トナリノにてGPを実施しています。GP期間中は「ボリビアへ派遣された時に、気仙地域とボリビアをオンラインで繋いで文化交流をするための基盤づくりをする」ことを活動目標としています。「地域の相棒」を合言葉に地域の困りごとを解決するために様々な事業を展開している一般社団法人トナリノにおいて、気仙地域に在住している高齢者に基本的なスマホの使い方を覚えてもらうことを目的とした「高齢者向けスマホ講座」の補佐をするなど、主にデジタル分野の支援活動に取り組んでいます。また、活動以外の時間では、陸前高田市内をサイクリングで巡り、震災後の街の様子を把握する努力もしています。小林さんは「震災後の状況は把握できるが、震災前のイメージはまだ出来ていない」と述べるとともに、「GPを通じて、人とのつながりの重要性をあらためて実感している。震災復興の様子を学びながら、ボリビアに派遣されたときに充実した文化交流が行えるよう、陸前高田の郷土料理の作り方を習得したり、PC管理・システム管理の知識不足を、残りのGP期間内で解決したい」と、GPでの学びと今後の意気込みを語りました。

※1「JICA海外協力隊グローカルプログラム」
本プログラムは、帰国後も日本国内の地域が抱える課題解決に取り組む意思を有するJICA海外協力隊が、地域の方々とともに、自治体等が実施する地方活性化や地方創生の取り組みを学び、海外での活動に活かしてもらうことを目的としています。訓練所での派遣前訓練開始前の期間(3か月間程度)に研修を行い、日本国内の地域活性化の取組みを知る事で、開発途上国での協力活動においても有益な実務経験や知見を得ることも期待されます。

※2「べじたべるマーケット」
2022年2月12日~13日に陸前高田市で開催された地場産品の魅力を発信するイベント。地元の産直さんら「野菜のプロ」の方たちが、採れたての新鮮な野菜や果物を販売するマーケットです。また、野菜のプロの方たちからレシピや保存方法も直接教わることができます。