【岩手県】JICAと陸前高田市が連携覚書を締結、さらなる連携強化へ

2022年2月18日

独立行政法人 国際協力機構(以下、JICA)と岩手県陸前高田市は、2022年2月10日(木)にオンラインにて連携覚書署名式を行いました。

東日本大震災からの復興まちづくり  

陸前高田市は、2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた街のひとつです。震災から11年、「ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくり」を目標に年齢や性別、国籍等の多様性を認め合う社会モデルの実現を目指しています。
JICAはこれまで、同市の震災・復興経験を開発途上国に伝え、防災に役立ててもらうための研修などを実施してきました。開発途上国からのJICA研修員を受入れ、防災減災や復興の教訓、取り組みなどを伝え、同市と開発途上国、ともに復興する相互復興にも取り組んでいます。
また、2022年1月より、JICA海外協力隊を開発途上国に派遣する前の研修のひとつとして、「JICA海外協力隊グローカルプログラム(※)」を陸前高田市にて開始しました。JICA海外協力隊候補生は、地域の方々とともに地域活性化や地方創生に取り組んでいます。

陸前高田市 戸羽市長とのオンライン連携覚書署名式  

(右より)戸羽市長、北岡理事長、小林所長

陸前高田市とJICAは、さらなる連携強化に向け覚書を締結する運びとなりました。北岡 伸一JICA理事長立ち合いのもと、戸羽 太陸前高田市長と小林 雪治JICA東北所長の間で連携覚書を締結しました。なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、この度はオンラインにて署名式を行いました。

具体的には、下記の取り組みを目指しています。

1. JICA海外協力隊グローカルプログラムの実施、JICA海外協力隊の開発途上地域への派遣を通じた地域づくり人材の育成
2. 開発途上国からの技術研修員受入れの推進
3. 国際理解教育を通じた国際理解、多文化共生の促進
4. 陸前高田市における地方創生の計画推進への助言・参画


※「JICA海外協力隊グローカルプログラム」
本プログラムは、帰国後も日本国内の地域が抱える課題解決に取り組む意思を有するJICA海外協力隊が、地域の方々とともに、自治体等が実施する地方活性化や地方創生の取り組みを学び、海外での活動に活かしてもらうことを目的としています。訓練所での派遣前訓練開始前の期間(3か月間程度)に研修を行い、日本国内の地域活性化の取組みを知る事で、開発途上国での協力活動においても有益な実務経験や知見を得ることも期待されます。

(報告者:市民参加協力課 前田)