第11回 一村一品で地方の中小企業に競争力を:モザンビーク「地域産業振興政策」

国名:モザンビーク
研修コース名:地域産業振興政策
本邦滞在期間:2014年2月17日〜2014年2月28日
研修実施機関:(株)コーエイ総合研究所

日本発、世界に広がる一村一品運動(注)プロジェクト。そのモザンビークでのけん引役として9名の研修員が来日しました。

プロジェクト名:一村一品運動を通じた地域産業振興プロジェクト

モザンビークでは日本と同様、中小零細企業が企業のほとんどを占めています。今回来日したのは、一村一品運動を通じて地方のこれら企業の支援を行う商工省と中小企業振興機構(IPEME)の職員たち。
日本の中小企業振興に関わる制度を講義で学んだほか、実際に現場に足を運び、働く方々から直接お話を伺いました。研修員の感想で印象的だったのは、「視察先の対応は素晴らしかった。われわれに対して、詳細にわたり辛抱強く、親切に、飾り気なく気さくに対応してくれた」というもの。研修内容のみならず、地元の方との心の交流も研修員の胸に刻まれたようです。

主な訪問先(訪問順):
(東京)(独)中小企業基盤整備機構
(千葉県)南房総市役所、朝夷商工会、道の駅(とみうら、おおつの里、和田浦WA・O!、三芳村、富楽里とみやま)、ハクダイ食品(有)
(静岡県)真富士の里、志村農園、杉山農園、(株)佐藤園、日本平ホテル、静岡市役所、B-nest、静岡大学農学部、清水産業情報プラザ、東海大学海洋学部

(注)一村一品運動…村ごとに特産品を育てることでマーケットを形成し、地域経済の活性化につなげる試み。日本の大分県が発祥とされる。「第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)」で日本のアフリカ支援の具体策の一つに盛り込まれた。

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  1. 朝、ホテルの出発時間より30分早く集まってミーティングをする研修員たち。研修を実りあるものにしようという意気込みが伝わってきました。
  2. 千葉県南房総市の道の駅にて。モザンビークでは落花生の事業を担当しているというRamataneさん、店頭のピーナッツのお菓子を手に取り、ラベルに何が書いてあるのか?と質問。
  3. 全国道の駅グランプリで最優秀賞に輝いた道の駅とみうら枇杷(びわ)倶楽部を視察。ここでは特産品のびわのうち、大きさや見た目が規格外のものを農家から買い取り、加工してオリジナル商品として販売しています。道の駅の奥にある加工場を見学させていただきました。
  4. 干物や名物「くじらのたれ」(くじらの干し肉)の製造工程の説明と工場見学。衛生管理についても質問が多く出ていました。
  5. ところ変わって一行は静岡県静岡市へ。梅ヶ島の観光農園にて、最近では貴重な原木シイタケの収穫体験。一村一品運動の「一品」には形のある品物だけでなく観光資源も含まれます。モザンビークでも観光は重要な産業の一つです。
  6. 囲炉裏を囲んで温まりながら、これまでの研修の振り返り議論。
  7. 特産品の小規模簡易加工の事例として、無添加わさび漬けの加工を体験しました。こうした加工技術は特別な機械がなくても収入向上が期待できるため、小規模農家にとって非常に重要です。
  8. 一見、大学の研究室?と思ってしまいますが、実は製茶会社の一角。研究施設を備え、お茶の栽培から加工、販売までを一貫して手掛けている様子を視察。
  9. 静岡市の田辺市長を表敬訪問。市長からは「何事もリーダーが目指す高さ以上には到達できない。難しい現実があっても、高い目標を掲げるリーダーであって欲しい」というメッセージを頂きました。
  10. 「静大トマト」の栽培システムを視察した後の、小規模加工技術実習の様子。とても簡易で実用的な殺菌方法には、研修員も目からウロコだったようです。
  11. 東京に戻り、いよいよ研修最終日。モザンビーク各地から集まった研修員たちは、一堂に会せるこのチャンスを逃すまいと長時間に渡り議論を続けていました。
  12. アクションプラン(帰国後の行動計画)発表の様子。
  13. 最後は一人ひとりに修了証書を授与。プロジェクトのコーディネーターを務めるMadinaさんも誇らしげな表情。