【草の根技術協力事業報告】埼玉県でブラジルとフィリピンの研修員が学ぶ【草の根技術協力】

2015年12月1日

JICAと包括連携協定を締結している埼玉県では、9月から11月にかけて、ブラジルとフィリピンからそれぞれ研修員を受け入れました。

埼玉県による国際協力

埼玉県とJICAは2013年11月に国際協力活動での包括連携協定を締結し、様々な連携事業を展開しています。地方自治体が主体となり、地域の大学、企業、NGO等が有する技術・経験を活用して開発途上地域に技術移転を行う草の根技術協協力事業も、現在4案件が実施中です。そのうちの2つのプロジェクトで、10月に埼玉県での研修が行われました。

埼玉県教育委員会がブラジルの教育を支援

埼玉県教育委員会 関根郁夫教育長を表敬

ブラジルについて講義

埼玉県教育委員会は、2012年からJICAと連携して草の根技術協力事業として、子どもたちの表現力の向上を図ることで、円滑なコミュニケーションを促し、相互に協力して集団活動が実施できるなどの社会性を育成するための支援を行いました。2015年からは草の根技術協力事業「社会教育活動施設の子供たちへの教育支援〜指導者の資質向上を目指して〜」を開始し、対象地域を拡大して指導者の資質向上と教員研修の整備に取り組んでいます。

9月26に来日したブラジルの社会教育活動施設の教員6名は、埼玉県における教育実践や教員育成研修について講義で学び、またプレゼンテーションスキル等の技術実習に取り組みました。埼玉県内の学校を訪問し、児童・生徒から直接発表を聞いたり、またブラジルの子どもたちの状況について紹介する場面もありました。

埼玉県国際課がフィリピンのものづくり人材育成を支援

最先端技術の本田技研工業寄居工場を訪問

埼玉県県民生活部 福島勤部長ご臨席での閉講式

埼玉県国際課は、フィリピンのセブ州において、県内の大学や企業と連携して、環境に配慮し、安全・安心を徹底する日本の「ものづくり」の考え方の普及を通じた人材育成に取り組んでいます。セブ州内の工科大学の学生約100名を対象としており、今回はその中から選抜された10名の学生と大学幹部が10月に来日し、大学での講義や企業の現場研修により、ものづくりの精神や実践について学びました。

11月6日に行われた閉講式では、学生たちが研修で学んだことについてプレゼンテーションを行いました。日本が優れているのは技術力だけでなく、それを支える基盤として時間やルールを守る規律正しさ、失敗から学ぶ姿勢、協働するためのコミュニケーション、また社会環境配慮があることを、理論と体感の双方から学んだことがうかがえました。今回の研修で得た知識・経験を今後ものづくりの現場で活用していくことを約束して、研修を終えました。

今後の活躍に期待

どちらの研修でも、研修プログラムからだけではなく、来日して肌で感じた日本社会全体の規律正しさや技術の高さ、来訪者への思いやりから研修員たちは多くのことを学び取ったようでした。ブラジルとフィリピンに帰国後、今回参加した研修員が牽引役となって周囲にも埼玉県で学んだことを広げていけるよう、今後の展開に期待したいと思います。




JICA東京地域連携課 増井