埼玉県で世界とつながる授業の実践(JICA教師海外研修教員コース)【開発教育支援事業】

2017年1月18日

2016年度JICA教師海外研修(教員コース)に埼玉県からは5名の先生が参加されました。それぞれ夏休み期間中に10日間の現地研修(タイコース=中学校・高校教諭、モンゴルコース=小学校・特別学級教諭)を経て、10月〜2017年1月にかけて、研修成果を生かした授業実践を行いました。
今回はタイコースに参加された教諭の授業をご紹介します。
(モンゴルコースの様子は後日更新予定です)

埼玉県立所沢北高等学校 上田教諭

プレゼンテーションをお互いに発表し合います。

上田教諭は国語の中で1年生を対象にSDGs(Sustainable Development Goals = 持続可能な開発目標)をテーマにしてプレゼンテーションスキルを学ぶ授業を実施しました。
「課題発見なくして解決はない」をキーワードに、生徒たちは興味関心のある国際的課題について、その課題の背景、現状、解決策を考え、そして自分の言葉で発表します。

授業前は「課題に対して考えが浮かばない」と悩んでいた生徒もこの単元を通して、自ら考え、自分の言葉で他者に伝える力を身に付け、教室中で活発な発表のやり取りが行われました。
過去に断水を経験した生徒は、「水を使う場面の多さに気付いた。水貧困国の人々の大変さや日本人がどんなに水を浪費しているかが分かった。」と実体験に基づいたプレゼンテーションを披露し、SDGsが掲げる課題解決の重要性を訴えていました。

さいたま市立指扇中学校 山岸教諭

フェアトレードについて考えていきます。

山岸教諭は「私がフェアトレーダー 〜ビジネスで国際協力〜」というテーマで美術の授業を実施しました。
ガーナのカカオ農園の児童労働の実態を捉えたドキュメンタリー映像から、先進国の大量消費やフェアトレードの仕組みについて触れ、生徒たちは国際的課題の現状について学びました。
安く大量に手に入る自由貿易で輸入された製品を私たちは選びがちですが、フェアトレード製品を消費者に選んでもらうための付加価値はどうやって付ければ良いのでしょうか。教諭がタイで購入したフェアトレードで作られた民芸品を手に取って、生徒たちは具体的なイメージを膨らませていきました。
生産者と消費者の「win-winの関係づくり」をキーワードに、生徒たちはフェアトレード団体の一員になったつもりで、付加価値のあるキャンドルのデザイン、パッケージ、コピーの作製に取り組みました。

東松山市立南中学校 奈良教諭

グループで考えたスラムの生活改善のアイデア発表。

奈良教諭は道徳の授業の中で、タイのスラム街の支援活動を行っているプラティープ・ウンソンタム・秦氏の半生を紹介した記事を取り上げました。
プラティープ氏の活動をもとに、「スラムの生活改善のために必要なこと」として二択の解決策を考えさせ、その策を考えた理由を個人ワークとグループワークで話し合いました。
スラム街の生活を写した写真に生徒たちは「大変そう」と反応を示していましたが、どうすればスラムの生活が良くなるかとの奈良教諭の問いに、課題解決のための手段を真剣に考えている姿が印象的でした。

参加教諭の報告会をお聞き頂けます。

2月12日(日)にはグローバルセミナー2017にて、埼玉県から参加された教諭の研修報告の他、模擬授業を体験できるワークショップも実施します。
グローバルセミナー2017の詳細は下記リンクをご参照ください。
どなたにもご参加いただけますので、是非お気軽にお申し込みください。
皆様のご参加をお待ちしています。

報告者:JICA埼玉デスク 廣瀬