【報告】今ある資機材をより効果的に使おう~国別研修「新生児ケアと病院管理」~

2018年2月8日

カンボジアの首都プノンペンにはJICAが20年以上支援している「カンボジア国立母子保健センター」があります。ここを拠点に2016年5月より5年間の予定でJICA「分娩時及び新生児期を中心とした母子継続ケア改善プロジェクト」が行われており、同プロジェクトの2回目の本邦研修「新生児ケアと病院管理」がJICA東京で開催されました。

研修員と研修関係者一体となって学ぶ雰囲気づくり

コンポンチャムチーム(右2名)の発表原稿に助言するコースリーダー(左)

カンボジア国立母子保健センターセンターから医師、看護師に加え、プロジェクトが力を入れている2つの州コンポンチャム州とスバイリエン州から医師、看護師と保健行政官1名ずつ計8名が参加しました。

この綿密に計画された人員構成と人選が功を奏し、1月14日から1月28日まで2週間という短い期間ではありましたが、見学、講義の合間に職種ごとつまり医師どうしでもしくは行政官どうしでの話合い、時には地域ごとで例えばスバイリエンチームでの話合いが行われました。

研修員を囲んで和やかかつ懇切丁寧な個別指導(左から研修監理員、研修員、プロジェクト専門家、NCGM医師、NCGMコースリーダー)

また、プロジェクトから専門家が同行し、国立国際医療センター(NCGM)のコースリーダーとタッグを組んでアクションプラン作成に向け「いつまでに、だれが、何をするのかな」と懇切丁寧な指導を行いました。

昨年に続き長野県の母子保健を見学

長野では2グループに分かれ、医師・看護師は長野こども病院へ、保健行政官は長野県庁および安曇野市・松本市の保健センターを視察しました。
保健行政官は「子供への健診内容が1か月と3か月で異なっていた。年齢ごとに内容ごとに変えて指導するという新たな観点を得た。現在、母子手帳改定会のメンバーであり長野で見たことを伝えていきたい」とのこと。

現実的なアクションプラン

マスク装着についてメガネを外して説明する看護師長

同研修では目標の一つに「高度な医療器材によらない基本原則の徹底」を掲げています。
アクションプランの発表会では新生児室看護師長が「低体重の新生児の呼吸を助ける機械ディーパップ(DPAP)を使用しているのを日本の病院で見学した。私の病院ではディーパップ(DPAP)はなくシーパップ(CPAP)のみを利用しているが、日本の病院ではマスクを丁寧に新生児に着用させていた。カンボジアの病院に戻ったらマニュアルに沿った着用法を徹底させたい。」と述べました。

またコンポンチャムの医師は未熟児を対象としたNCU退院後のフォローアップの強化を行いたいと述べ、その実施には今回参加した看護師とも一緒に行うと頼もしいプランを紹介しました。

お疲れ様でした

スバイリエンの医師は「未熟児、低体重児の家族向けに母乳の与え方の資料作成と配布を行う」と述べたところ
「カンボジアでは出産後3カ月くらいで子供をおばあさんに任せ工場勤務に戻るお母さんが多くおり、授乳を継続的に行うのは難しいのでは」という意見がでました。
これに対し「母乳の保管方法も指導していきたい」そうです。

今後も昨年参加の研修員、今年の研修員を中心にプロジェクト、NCGM、JICAでさらに継続的な協力関係が期待されます。

報告者 人間開発課