【研修レポート】ミャンマー経済の未来を支える中小企業の経営者達~CEO商談会にて

2019年3月8日

ビジネスマッチングで新たな「出会い」を期待

時間入替制で、36社が一斉に商談を行います。

2月26日、中小企業基盤整備機構の協力により、ミャンマーと日本の中小企業商談会が開催されました。

36社のミャンマー中小企業経営者が一社ごとにデスクを構え、その一人一人に通訳が同席するという、かなり本格的なもの。1社あたりの制限時間は30分の入替制となっており、終了数分前を告げるアナウンスに緊張感が漂う会場で、ミャンマー側にとっても日本側にとっても、一期一会の真剣勝負だということが感じ取れました。

2011年の民政移管・市場経済化から既に8年が経ち、ビジネス環境も日に日に変化していくミャンマーで、その経済の中核を担う中小企業の経営者たちは、日本とのビジネスに何を期待しているのでしょうか?

ターゲットは国内も国外も

通訳との事前打合せも念入りに(右が研修員)

何人かのミャンマー側参加者にインタービューをしました。

「現在使っているのは旧式の製造機であるため、日本の良い製造機械を探している。」(飲料・菓子類の製造 ホームランド社)
「日本の同業者との合弁事業について協議をし、日本の機織り機などを見てみたい。」(少数民族「ナガ族」の伝統織物業 ナガ・キング社)
「商品の包装技術に興味がある。ミャンマーでは国産のパッケージが少ないため、多くの製品を輸入に頼っている。より安価な国産を広めたい。一方で、流通面でもメリットが大きく、巨大マーケットとして期待できる、中国やインドへの輸出を考えている。日本との技術連携(製造機械の導入)や合弁事業も期待している。」(菓子製造販売・流通 ワンアンドフォー社)

さすがに、ほんの30分のやり取りで即商談成立、とはいかなかったようですが、それでも、サンプルの交換や見積依頼、商品である食品の分析、技術ノウハウ支援の話など、かなり手ごたえはあったようです。また、来日中に自社製品に関連のある企業を訪問したミャンマー経営者や、ミャンマーへの渡航を考えている日本企業もあったとのことでした。

「経営塾」で日本式の経営を学ぶ社長達

ナガ族の色鮮やかな伝統衣装で臨む研修員(右)

そもそもこの商談会は、JICAがミャンマーで実施している「ミャンマー日本人材開発センタープロジェクト」のうち、ミャンマー企業の経営者層を対象とした、ミャンマー企業と日本企業の連携を推進する「経営塾」プログラムの一環として企画されたものでした。
他にも講義や日本の企業視察を組み込んで、日本における経営、品質管理、サービスの実例を学び、自社の経営や人材育成、競争力向上に生かすことを目的とした、日本での現地研修として実施されたものです。

後日行われた研修全体の評価会では、どの視察が有益であったか、また、自分の期待に添わなかったカリキュラムはどれか、はたまた宿泊施設のファシリティに関する要望や不満など、厳しい意見も含め、忌憚のない具体的な発言が次々に出されました。自分にとって何が必要で何は必要ないのか、一人一人が明確なビジョンをしっかりと示す、「経営者」としての顔を持った人達でした。
今回の商談会で実際に会って話をされた日本の企業の方々も、そんな彼らの姿勢から、将来のパートナーとしての可能性を少なからず感じ取っていただけたかもしれません。

事業・研修の概要
課題別研修:ミャンマー国別研修「経営塾研修」
研修期間:2019年2月18日~2019年3月1日
参加人数:10名
研修実施機関: (株)日本開発サービス、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社

報告者 産業開発・公共政策課 赤坂友佳子