【ABEイニシアティブ】修了生がインターンシップ先企業と事業連携、 アフリカの土壌改良に意欲

アフリカ諸国の優秀な若手人材を社会人留学生として受け入れ、日本の大学院での修士課程教育と日本企業でのインターンシップの機会を提供する「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(ABEイニシアティブ)」。プログラムの開始から5年が経過し、受け入れ人数は1200人を超えました。 今回は、プログラムで培った経験やネットワークを生かし、プログラム修了後も、日本企業との架け橋となりアフリカの発展のために意欲的に活動されている研修員をご紹介します。

2020年1月17日

【インターンシップ先の日本企業と事業提携の覚書を締結】

早稲田大学大学院の卒業式にて。

2017年にABEイニシアティブ留学生として来日したアームストロングさん。

早稲田大学大学院で、研究開発が企業の競争力と経済成長に及ぼす影響について研究し、2019年に修士号を取得しました。

インターンシップ先のコズミック社にて実習をしている様子

さらに、トーゴで自身がCEOを務める食料卸売会社の事業展開及び日本企業との連携の可能性を模索すべく、学位取得後は、広島県の有限会社コズミックで3か月のインターンシップを実施。鉄を調合したセラミックスや有機土壌改良剤等の開発を通して水・土壌の改質、空気の浄化などの環境改善や健康増進、食料問題に取り組む同企業でのインターンシップを通して、多くの学びやネットワーク、ビジネスヒントを得たアームストロングさん。このインターンシップを通して、コズミック社と自身の会社間で事業提携の覚書を締結し、今後のアフリカでの事業展開に向け始動したところです。

【アフリカでの事業展開、食料問題の改善に期待】

インターンシップ先のコズミック社にて実習をしている様子②

インターンシップ先のコズミック社にて実習をしている様子③

アームストロングさんはこのように語ってくれました。

「総人口12億1600万人を有するアフリカでは、世界で最も早いスピードで人口が増加しており、人口増に対応するための食料増産が課題になっています。同時に、栄養不良の人口推移は大幅に減少しておらず、食料安全保障問題への対応が喫緊の課題となっています。将来のアフリカの食料事情を良くしていくために、日本との縁も大切にしつつ、これまでの経験や日本で学んだことを活かして貢献していきたい。」

JICAは、今後のアームストロングさんのご活躍を期待したいと思います。

                                   JICA東京 長期研修課