JICA東京初の遠隔セミナーが開催されました

新型コロナウイルスの影響で多くの来日型研修が困難となっている中、9月18日(金)、東京センター初の試みとなる遠隔セミナーが実施されました!

2020年9月29日

研修員が来ない

“How are you doing, my friends!?” “Goooood!”

 左に太田教授、右にJICA東京の田中所長、後ろには30余名のオブザーバー職員軍団。初の遠隔研修員を迎えるため、万全の態勢で臨んだJICA東京。さあいよいよ開始時刻の17時。画面上に表示された研修生は…
 なんと1名!司会の私の額には脂汗。平静を装い「もう少々お待ちくださ~い」と呼びかける。手元では必死のリマインドメール。5分経過。まだ1名。オブザーバー軍団の沈黙がつらい。平静を装い「もう5分だけお待ちくださ~い」と呼びかける。10分経過。さすがにもう始めるしかない…。
 と、覚悟を決めたその時、2人の天使(研修員)が笑顔で降臨!「Oh, I am sooooo glad to see you!!」いやほんと、心からの叫びでした。

熱い議論

バングラデシュからの参加者発表。混雑する公共交通における密が避けられないことは、参加各国共通の課題。

 幸いその後続々と参加者は現れ、田中所長の挨拶や太田教授の講義では、熱心に聞いている様子が画面越しにも伝わってきました。ディスカッションでは少人数のグループに分かれ、車内換気やマスクなどの身近な対策から、自転車通勤の推進などの移動の分散、それに合わせた都市計画などの長期的な対策まで、世界中の交通行政担当者による熱い議論が交わされました。特に、現地時刻なんと午前4時、ペルーの参加者が眠い目をこすりながら発表してくれた場面では、多くの職員の視界が滲んだと言われています。

今後に向けて

「なぜかスピーカーの音が出ない!」⇒「じゃ、一緒にイヤホン使いましょ☆」
こんなトラブルも今後の糧となります。

 終了後、参加者からは「他国の経験から学ぶことができた」「今後も同様の機会があればぜひ参加したい」との声が多く寄せられました。一方で、開始時刻の件や、綿密な役割分担の必要性など、今後の本格的な課題別研修の遠隔プログラム実施に向けた多くの課題も明らかになりました。
 東京センターでは、今後も課題別研修の遠隔プログラムが目白押しです。Try and Errorを重ねつつ、より効果的かつ面白い、課題別研修の進化形を追求していきたいと考えています。

<事業・研修の概要>
9月18日(金)開催
タイトル「都市交通における新型コロナウイルス対策」
参加国 バングラデシュ、スリランカ、ガーナ、タンザニア、ナイジェリア、ペルーなど

報告者:
【E-mail】Udagawa.Yuki@jica.go.jp 
【TEL】03-3485-7652