• ホーム
  • JICA東京
  • トピックス
  • 2020年度
  • 空間的・地理的制約を軽々と飛び越えて:課題別研修「社会課題解決のためのデジタルトランスフォーメーションの推進-日本のSociety5.0に向けた挑戦-」

空間的・地理的制約を軽々と飛び越えて:課題別研修「社会課題解決のためのデジタルトランスフォーメーションの推進-日本のSociety5.0に向けた挑戦-」

コロナ禍やデジタル庁発足で、日本国内で期待が高まっているICT分野。世界の研修員に日本のデジタルトランスフォーメーションは、どのように映ったのでしょうか。JICA担当者とコースリーダーが対談形式でお伝えします。 間野:JICAの担当者  内藤:コースリーダー(研修実施機関:JTEC(海外通信・放送コンサルティング協力))

2021年2月25日

地方の取組みを世界へ!

高松市によるデモンストレーション。HPでリアルタイムの情報もチェックしました。

間野「最先端のデジタルトランスフォーメーションの事例・技術を研修員に紹介しましたが、内藤さんの印象に残っている講義はありますか?」

内藤「香川の離島で実施されている産婦人科遠隔診療を紹介した、遠隔医療の講義です。専門用語も飛び交い、専門外の参加者には難しいところもあったはずですが、熱心に質問し、積極的に参加してくれたことが印象深かったです。」

間野「私は、高松市によるスマートシティの取組み紹介が印象に残りました。災害に備え、リアルタイムで河川の水位を確認できるシステムのデモンストレーションでは、皆さん目を丸くしていたのを覚えています。また、九州で活躍されているオプティム社の遠隔農業の講義は、ドローンを活用した技術が、ブラジルの皆さんに好評でしたね。日本に実際に見に行きたいという声がたくさんあがりました。」

デジタルトランスフォーメーションに対するあふれる思い

研修修了を記念して、笑顔でチーズ!

内藤「ブラジル・ペルーの参加者が半分以上で、現地時間では深夜のスタートとなりましたが、非常に熱心に参加いただいたことに驚きと感謝の5日間でした。」

間野「私も中南米の皆さんの積極的な姿勢に驚かされました。最終日は、コロナ禍における課題解決について、グループディスカッションを実施しましたが、いかがでしたか。」

内藤「コロナ禍におけるデジタル化の重要性やデジタルソリューションへの熱い期待が聞かれました。1人1人真剣に課題と向き合い、デジタルトランスフォーメーションがもたらすソリューションへの本気度が伺えるものでした。」

今後に向けて!

研修実施中のJTECのお二人。(左:鈴木さん、右:内藤さん)

間野「今年は、コロナの感染拡大により、オンライン研修での実施となりましたが、たいへん効果的な研修を実施できたと思います。来年度に向けて意気込みをお願いします。」

内藤「オンライン研修では、空間的制約を軽々と飛び越える可能性を体感することができました。各国のデジタルトランスフォーメーションを担う高度人材の育成・能力開発の支援に注力することが、参加各国の要望に応えることにもつながると考えています。来年度は、データ統合やデータ解析など今回取り上げなかったテーマにフォーカスしようか、早くも悩んでいる状況です。研修プログラムを発展させ、引き続き取り組んでいきたいと考えています。」

間野「世界中での技術進歩が著しいICT分野において、途上国の方と協力することは、日本の成長にも貢献すると感じています。途上国の社会課題解決に向けて、引き続き取り組んでいきましょう。」

<事業・研修の概要>
・2月1日(月)~2月5日(金)開催
・タイトル:「社会課題解決のためのデジタルトランスフォーメーションの推進-日本のSociety 5.0に向けた挑戦-」
・参加国:ブラジル、ペルー、ルワンダ、タイ、マレーシア

報告者:
【E-mail】Mano.Sachiko@jica.go.jp 【TEL】03-3485-7652