そろばん活動報告(3)−地方大会を終えて−(2017年11月1日)

2017年11月1日

平成28年度1次隊
珠算
興津 絵美

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興津隊員と子供たち

Malo e lelei!(トンガ語でこんにちは)。
みなさん、こんにちは。
平成28年度1次隊派遣の興津絵美です。
そろばん活動報告の第3回目となる今回は、7月〜9月に行われたそろばんの各地区大会についてお届けします。

そろばん地区大会は7月にハアパイ諸島からスタートし、8月にババウ諸島、トンガタプ島3地区(トンガタプ島は学校数が多いため、中央地区、西地区、東地区の3地区に分けて地方大会が行われます)、9月にエウア島でそれぞれ行われました。
対象はそろばんを学習している3〜5年生で、それぞれの学年で筆記試験、読み上げ算、フラッシュ暗算が行われます。
それでは、それぞれの地区の大会の様子を少しずつお伝えしましょう。

1.ハアパイ大会(2017年7月20日)

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ハアパイの美しい海、ビーチ

ハアパイ大会ではメインの2島から5校、離島から1校の全6校が参加しました。(ちなみに離島の学校は前日まで出場しない予定でしたが、当日にPTAが船を出せることになったので、急遽出場できることになりました。このように当日ギリギリなのもトンガらしいですね。)ハアパイは生徒の人数が少ないため、そろばんを学習している3〜5年生全員が大会に出場できるのが特徴です。しかし、大会の時期にモーと呼ばれるおたふくかぜが流行しており、3年生の欠席者が多く、残念なことになりました。ハアパイにはボランティアがいませんが、先生達がお互いにそろばんを教え合い、切磋琢磨しています。また、全生徒が出場できることから、きちんと授業を行っており、生徒のレベルも他の地区に比べ高いです。

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筆記試験の様子。みんな真剣です。暗算で解く子もいます。

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表彰式後。筆記試験でそれぞれの学年の上位3位の生徒達。一人で何種目も上位に入る子もいます。
左から5年生、4年生、3年生。3,4年生の6人は来年の全国大会に出場します。

2.ババウ大会(2017年8月3日)

ババウ大会には22校が参加しました。規模の大きい学校は全体の30%、規模の小さい学校は全員が出場できます。そのうちの1校は今回初参加で、カリキュラムにそろばんが含まれていないのですが、算数教育にいいということで、先生が生徒を数人集めて、放課後そろばんを教えているそうです。少しずつではありますが、そろばん教育が浸透しているのだなということを実感しました。また、ある学校では、大会前日に校内で模擬大会を行っていました。出場しない生徒が観客役として、拍手や歓声をあげており、まるで大会さながら。生徒達が当日緊張しないように、工夫しているのが見受けられました。

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大会前日、学校で模擬大会の練習中。後ろに座っているのが観客役の生徒。

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読み上げ算。正解した生徒だけ残っていき、この写真では上位7人が残っています。ここまでくると問題の難易度もかなり上がります。

3.トンガタプ大会(中央地区2017年8月15日、東地区2017年8月17日、西地区2017年8月24日)

トンガタプ大会では、中央地区13校、東地区22校、西地区14校が参加しました。トンガタプ島では各学校20%の生徒が大会に出場できます。

中央地区は地方大会の中で一番規模の大きい大会で、約400名が出場します。この地区の教会系の学校がそろばん教育に非常に熱心で、今回の大会では上位を総なめしていました。

私が担当している東地区は学校数が多いものの、約半分が規模の小さい学校(複式学級)です。昨年優勝校は3月末の全国大会が終わってすぐに地方大会の特訓を毎日放課後行っていたようで、見事連覇を果たしました。それに触発された近隣の学校も放課後特訓をしており、今年は昨年の地方大会に比べ、レベルが少し高くなっていました。

西地区は今年の地方大会で唯一欠席者ゼロでした。(日本では考えられませんが、大会当日雨が降ると会場に来なかったり、大会当日に参加者変更したり、出場人数よりも多い人数連れてきて飛び入り参加したり…色々起こります)西地区には長年連覇している学校があったのですが、今年はついにその牙城を崩す学校が現れました。ターム休みから特訓を始め、学校が始まってからも放課後毎日特訓を行っており、非常に熱心な学校です。

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フラッシュ暗算。3年生は初めての大会。最初の2問は練習で、3問目から本番なのに、間違って答えを言っちゃう子も(笑)

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生徒部門の後は先生部門。生徒達に負けず、先生達も真剣。

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西地区の先生部門で上位に入った先生達。教え方もとっても上手です。

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東地区の大会で優勝した学校。4月から毎日放課後特訓していました。

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他の学年が試験中は生徒達は会場の後ろに座って待ちます。中にはお菓子を食べている子も(笑)

4.エウア大会(2017年9月7日)

エウア大会では6校が参加しました。各学校70%の生徒が出場できます。エウア島は近年非常にそろばんが盛んで、昨年、今年の全国大会では連覇を果たしました。その熱気が残っているため、島内で出会う人々もそろばんに対する認知度が高いと感じました。先生達も非常に熱心で、そろばん大会では生徒部門の他に先生部門もあるのですが、多くの先生が周りの先生も誘って参加していたのが印象的でした。また、観客も非常に盛り上がり、表彰式の時には机の上に登って踊りだすおばちゃんもいました。

この地方大会で上位に入った子供達(3,4年生のみ。5年生は来年の全国大会時には6年生に進級しているため今大会が最後の大会になります)が来年3月に行われる全国大会に出場します。ハアパイ、ババウ、エウアからは上位10名、トンガタプは上位30%が出場できます。(全国大会については前回記事をご覧ください)熱心な学校ではすでに全国大会へ向けての特訓を始めています。

年々、生徒のレベルが上がっていることから、今年は昨年よりも試験時間を1分短くし、試験の難易度も上げたのですが、全体的に平均点も上がっており、少しずつではありますが、トンガでのそろばんのレベルが上がっていると感じられる大会でもありました。そろばん大会は先生や生徒のモチベーションにも繋がるので、これからも継続していって欲しいと切に願います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
Malo ‘aupito!(トンガ語でありがとう)

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エウア高校のホールを借りて大会を行います。机やいすも高校の備品。前日は高校生が会場設営を手伝ってくれました。

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試験問題の採点中。大会では先生達にもそれぞれ役割があり、大会を支えてもらっています。

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一番右の子は今年3月に行われた全国大会で優勝し、8月に日本で行われたそろばんキャンプに参加しました。

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そろばんオフィサーのアロイシアと珠算隊員たち