現地の人と心をあわせ、汗を流し活動——帰国したJICAボランティアへの外務大臣感謝状授与式

2016年4月11日

帰国したJICAボランティア

2年間の活動を終えて帰国したJICAボランティア(注1)56人に、3月25日、JICA市ヶ谷ビル(東京都新宿区)の国際会議場で、外務大臣感謝状が授与された。

授与式には、「日本の国際協力−特に青年海外協力隊の活動−を支援する国会議員の会」(JICA議連)所属議員をはじめとする国会議員や、現職参加制度(注2)を活用した帰国ボランティアの所属先代表者らが来賓として出席した。

日本外交の宝

濵地雅一外務大臣政務官

授与式の冒頭、あいさつに立った濵地雅一外務大臣政務官はJICAボランティアについて「現地で汗を流し、現地の人々と心を合わせながら活動している」「日本外交にとって宝である」とし、帰国したJICAボランティアへのねぎらいと感謝の意を表した。

また「各国で経験したことや広い世界観を生かし、日本の未来を築いていってほしい」「経験や知見を人生の糧として活躍してほしい」と帰国後の活躍へ激励の言葉を述べ、一人ひとりに感謝状を手渡した。

数えきれない親切に支えられた2年間

お礼の言葉を述べる中村さん

出席したJICAボランティアを代表して、スーダンで地域の女性グループに対する新商品開発などの生計向上を支援する活動に取り組んだ中村健二さん(愛知県出身)があいさつ。「文化や習慣の違いから活動がうまくいかず、悩むこともあった」「自分の未熟さを恨むこともあった」と赴任当初を振り返った。

「日本の家族や友人、全世界で活動しているボランティアたち、そして、本当の家族のように接してくれた同僚や現地の友人から受けた数えきれない親切に支えられて、無事に任期を終えることができた」と語り、日本、スーダンの多くの人々の支えに対する感謝の気持ちを述べた。

経験を誇りとし、大きく羽ばたいてほしい

小渕優子衆議院議員

授与式に続いて行われた懇談会では、JICA議連事務局長の小渕優子衆議院議員があいさつ。「活動の成果が、光る宝のような形で各国に残っていることだろう」と話し「今後もそれぞれの国との関係をつなげていってほしい」と述べ、「これからもJICAボランティアの活動を応援していきたい」と表明。また、帰国したJICAボランティアの今後について、「これからも十分に力を発揮していってほしい」「経験してきたことを誇りとし、大きく羽ばたいていってほしい」と活躍を祈念した。

乾杯に先立ち、大島敦衆議院議員がインドで青年海外協力隊の活動を視察したエピソードを披露。現地の人々と触れ合い活動しているJICAボランティアへの感謝と激励の言葉が伝えられた。

現地の同僚とともに、同じ目標に向かって

ベトナムでの活動を報告する中野さん

シニア海外ボランティアとして、ベトナムのハノイ農業大学で活動した中野年継さん(茨城県出身)が自身の活動を報告。「稲作研究所で職員に向けて作物育種の技術指導や支援をした」と説明。「計画通りに活動が進まず不安になったり、意思疎通がうまくいかずいら立ったりすることもあった」と話す一方、「思いやりがあって人と人とのつながりを大切にするベトナムの人々の姿が、活動の緊張をほぐしていってくれた」と忘れられない日々を振り返った。

病気に強いイネの育種という目標を持つ職員とともに活動し「基礎から応用まで幅広く技術指導をすることができた」と活動の成果を披露した。また、「育種した稲が農家で栽培されるという目標を現地の同僚と共有した」と話し、今後、中野さんが指導した技術が積極的に活用されていくことに対する期待を述べた。

青年海外協力隊で得た経験を、地元茨城へ

今後の抱負を述べる海老澤さん

続いて、グアテマラの地域保健センターで栄養士として活動した海老澤加奈さん(茨城県出身)が自身の活動を報告。住民の健康づくりや食生活改善を目指して、現地同僚とともに講習会を始めたが、「なかなか人が集まらず、同僚もやる気を失いかけていた」と活動当初を振り返った。しかし、地道な活動を続けているうちに「参加者の口コミで評判が広がり、少しずつ参加者が増え始めた」「地元メディアに取り上げられるなどし、参加者が100名を超すようになった」と説明した。

茨城県から現職参加した海老澤さんは復職し、今後は茨城県での地域の健康づくりに従事する。「青年海外協力隊での経験を生かして、地域住民と一体となった健康づくりを目指していきたい」と抱負を述べた。

最後に、青年海外協力隊参加の機会を与えてくれた職場や、日本、グアテマラのお世話になった人々への感謝の意を表し、活動報告を締めくくった。

(注1)
これまでに青年海外協力隊は88ヵ国に延べ4万1,277人、シニア海外ボランティアは73ヵ国に延べ5,895人、日系社会青年ボランティアが9ヵ国に延べ1,266人、日系社会シニア・ボランティアが10ヵ国に延べ466人派遣され、現在もこのうち2,705人のJICAボランティアが活動している。

(注2)

【来賓国会議員】
馳浩文部科学大臣、三原朝彦衆議院議員(JICA議連幹事長)、小渕優子衆議院議員(JICA議連事務局長)、大島敦衆議院議員、坂井学衆議院議員、三ッ林裕巳衆議院議員、大岡敏孝衆議院議員、左藤章衆議院議員(秘書)、亀岡偉民衆議院議員(秘書)、室井邦彦参議院議員(秘書)、野間健衆議院議員(秘書)