「カラフルな教科書が好き」「子どもたちが積極的に発言」−ミャンマーの小学校で新しい教科書の活用スタート

2017年7月10日

 

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大きなイラスト入りの教科書を見る子どもたち

今年6月1日、小学校に入学したミャンマーの子どもたち約130万人に、これまでにないスタイルの教科書が届き始めました。子どもたち自身が考え、学ぶことを目指し、JICAが開発に協力した教科書です。

「カラフルな教科書が好き。算数で数を数えたり、図工で絵を描いたりするのが好き」と男子児童。現場の教員たちにも「子どもたちはこちらが思う以上に教師とのやりとりのある新しいスタイルを面白がっている。意見を言うこともまったく平気」などと好評で、学校長からは「教科書は非常にわかりやすく、子どもたちが自発的に授業に参加するようになった」などの声があがっています。

国語、算数から体育、音楽・図工まで全科目

新しい教科書を受け取る児童

この取り組みは、JICAが2014年から実施している技術協力「初等教育カリキュラム改訂プロジェクト(通称CREATE)」の一環です。プロジェクトでは小学校の全学年(1〜5年生)について、全科目(ミャンマー語、英語、算数、理科、社会、体育、道徳・公民、ライフスキル、音楽・図工)のカリキュラム・教科書・教師用指導書の開発を支援しています。

教科書の開発では、ミャンマーの人々が大切にしてきた価値観を守ることや、多様性を尊重することが重視されました。そして、子どもたちが自分の目で確かめ、考え、伝え、好奇心を持って楽しく学べることが目標とされました。こうしたことを後押しできるように教師用指導書を作成・配布し、教員のための研修や教員養成校での研修も実施しています。

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教科書を広げながら、楽しそうな子どもたち

教員にとっても挑戦、教育大臣は教育の質の改善に期待 

新しいカリキュラムと教科書は先生にとっても挑戦

新しいカリキュラムと教科書は、教員たちにも変革を求めています。ある教員は「新しい教科書では、授業のために準備が必要で、以前より時間や労力がかかって大変だが、慣れていくと思う」とコメントしています。しかし、「指導書には、章ごと、授業ごとの明確な目的ややり方が書かれていて、とても分かりやすい」「研修は非常に役に立った。起こりそうなトラブルを事前に知ることができた」などの意見が多く聞かれます。

プロジェクトへのミャンマー側の期待や評価にも高いものがあります。ミョー・テイン・ジー教育大臣は「就学率は改善してきているものの、教育の質にさまざまな問題を抱えている。カリキュラムや教科書の改訂をするにも、人材が不足しているので、JICAの支援に感謝している」と述べ、新しい教科書については「子どもたちにとって魅力的で良いものになった」と話しました。

全員が教科書を受け取ったかを一緒に確認

また、「初等教育はすべての基礎」だとし、しっかりとした基礎の上に、中等教育、職業訓練、高等教育を積み重ねていくとしました。

プロジェクトでは今後、2021年までに2年生から5年生までの教科書と教師用指導書を順次作成するとともに、新カリキュラムを反映した教員養成校の指導内容を提案していく予定です。

 

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