皇太子同妃両殿下が、青年海外協力隊帰国隊員とご接見

2017年8月21日

派遣国での約2年間にわたる活動を終え、帰国した青年海外協力隊員の代表8名が7月25日、東宮御所で皇太子同妃両殿下からご接見を賜りました。

両殿下は、1999年以来、天皇皇后両陛下から引き継がれる形で、帰国した青年海外協力隊員代表とご接見され、代表が任国での活動を報告する貴重な機会をいただいています。

今回両殿下にお目にかかったのは、アジア、アフリカ、中南米、大洋州の国々に派遣されていた8名です。

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前列左から髙橋愛実さん、山本青年海外協力隊事務局長、西瑠美子さん、永谷紫織さん、後列左から鎌田寿晃さん、木村清人さん、河本愛美さん、江副真弥さん、伊波興穂さん

現地大学の学生たちとトイレについてワークショップを実施。左が西さん

■遺跡周辺地域の観光開発に取り組む

西瑠美子さん(職種=観光、39歳、神奈川県出身)は、インドネシアのジョグジャカルタ特別州の政府文化観光局で、遺跡周辺地域の観光開発と環境に配慮したツーリズムの企画に参画しました。聞き取り調査を基に観光案内地図を作成し、市内3カ所の観光案内所で配布を行いました。

巡回先の生徒たちと、コンサートに向けて合奏。左が鎌田さん

■国立青年オーケストラや学校で指導

鎌田寿晃さん(職種=音楽、33歳、秋田県出身)は、スリランカのコロンボ市にある、教育省の西洋音楽課に配属され、国立青年オーケストラの指導やコンサートの指揮を行いました。リコーダー指導法、ピアノ伴奏法に関する教員研修を50回開催し、学校で吹奏楽やオーケストラも指導しました。

任地の助産学生に、新生児蘇生法の手技について指導する永谷さん(右から2人目が永谷さん)

■母子保健サービスの向上を目指す

永谷紫織さん(職種=助産師、28歳、埼玉県出身)は、ラオス南部サラワン県の総合病院サラワン県病院に配属されました。看護・助産技術の指導や母子保健サービスの向上に取り組みました。分娩監視モニターの導入や、「母子手帳活用ガイドブック」の作成を支援しました。

各村で児童保護の問題対応、予防を務めるボランティア児童官と中央が河本さん

■子どもの権利と福祉を守るために

河本愛美さん(職種=コミュニティ開発、30歳、鳥取県出身)は、ケニア中部、エルドレットの児童局地域事務所に派遣されました。孤児などへの現金給付制度の運用の効率化、ボランティア児童官の採用と能力向上、地域住民の組織化と研修、保護された子どもたちの家庭再統合支援などに取り組みました。

村の保健調査員と共に母親と乳幼児の栄養状態を確認する木村さん(左奥)

■母子手帳改訂など乳幼児健診を改善

木村清人さん(職種=コミュニティ開発、29歳、福岡県出身)は、マラウイのムジンバ県南部病院エディンゲニヘルスセンターに派遣され、5歳以下の乳幼児健診の業務を主に支援しました。また、乳幼児健診で使用されるヘルスパスポート(日本の母子手帳に相当)の改訂版を作成し、運用を開始しました。

どんな資源から作られているかをカードゲームスタイルで学ぶ。右から2人目が髙橋さん(写真:今村健志朗/JICA)

■資源ごみ分別回収の普及に貢献

髙橋愛実さん(職種=環境教育、31歳、宮城県出身)は、コスタリカのサンホセ州のティバス市役所に配属され、廃棄物回収センターの管理運営の改善や職員の指導を行いました。メディアや企業の協力も得て、資源ごみの回収(リサイクル)プロジェクトを推進し、分別回収の普及に貢献しました。

日系三世の生徒たちと移住地の歴史について学習。奥が伊波さん

■日系人学校でアイデンティティ考える

伊波興穂さん(職種=小学校教育、32歳、沖縄県出身)は、ボリビアのサンタクルス県オキナワ市の日系移住地にある小・中学校で、体育や日本語、学校行事、クラブ活動を支援。沖縄での世界のウチナーンチュ大会に生徒らと参加し、日系人のアイデンティティについて考える機会をつくりました。

子どもたちが解き終わった問題を添削する江副さん

■算数ドリル作りカリキュラムも改善

江副真弥さん(職種=小学校教育、33歳、長崎県出身)は、パラオ都市部の公立小学校で現地教員と共に、算数の授業を支援しました。また、算数ドリルを作成して活用したほか、教育省にカリキュラム改善を提言。パラオ全体の初等教育における基礎学力の向上のために活動しました。

ご接見では、現地で見えてきた課題やそれに取り組む際の工夫、その成果や現場での変化など、活動の様子のほか、ボランティアに参加するきっかけや現地での生活などについても両殿下にご報告させていただきました。