第13回「JICA理事長表彰」表彰式を開催

2017年10月18日

第13回「JICA理事長表彰」の表彰式が10月3日、JICA市ヶ谷ビル(東京都新宿区)国際会議場で開催されました。「JICA理事長賞」(注1)は事業部門9件専門家・ボランティア部門3人が、「JICA国際協力感謝賞」(注2)は、個人部門23人と団体部門6団体が受賞しました。

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「JICA理事長賞」受賞者(受賞式参加者)と北岡理事長(前列左から4人目)

開発途上国との信頼づくりに貢献

表彰式で、北岡伸一JICA理事長は「受賞者が取り組んだ事業の成果と、そこで構築した現地の人々とのつながりが、日本と開発途上国との信頼関係の強化に大きく貢献している」と感謝の気持ちを表明しました。

北岡理事長はさらに、いくつかの国においてナショナリズムの台頭などで国際協力に消極的な傾向も見られる中、JICAに求められる役割が大きくなっているとし、「今回の受賞者の方々を模範として、一層の努力をしていきたい」と決意を表明しました。

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「JICA国際協力感謝賞」受賞者(受賞式参加者)と北岡理事長(前列左から4人目)

東日本大震災の経験をフィリピンと共有 

表彰式では、「JICA理事長賞」受賞者を代表して、事業部門「台風ヨランダ災害緊急復旧・復興支援プロジェクト」(フィリピン)に携わった宮城県東松島市の古山守夫副市長と、同「離乳期栄養強化食品事業準備調査」(ガーナ)に携わった公益財団法人味の素ファンデーションの岩本保理事長が、あいさつに立ちました。

プロジェクトで支援したミルクフィッシュの養殖場

「台風ヨランダ災害緊急復旧・復興支援プロジェクト」では、2013年に発生した台風ヨランダによって甚大な被害を受けたフィリピンで、復興に向けた計画(マスタープラン)づくりなどに取り組みました。東松島市は、東日本大震災の経験をフィリピンの行政機関や住民と共有し、土地利用計画などをつくる上で貴重な取り組みとなりました。

古山副市長は、フィリピンのプロジェクトへの協力が終了した後も、同市は世界各国から年間100人近い防災関係者を受け入れてスタディツアーを開催しているほか、インドネシアやフィリピンでカキ養殖技術を伝える草の根技術協力事業にも取り組んでいることを説明しました。そして、「貴重な機会をつくってくれたJICAに感謝する」と語りました。

栄養改善へ企業・援助団体・大学などが連携

ガーナの伝統的な離乳食KOKOの調理風景

ガーナでの取り組みは、伝統的な離乳食KOKOに加える低価格の栄養食品「KOKO Plus」の販売・普及を通じて、深刻な乳幼児の栄養不足の改善を目指すものです。味の素株式会社がKOKO Plusをガーナ大学などと協働で開発し、JICA、米国国際開発庁(USAID)、現地政府、NGOなど、多くの機関・団体が連携しました。この取り組みを広げるために同社は、公益財団法人味の素ファンデーションを設立しました。

KOKO Plusのパッケージ

岩本理事長は、2009年に同社内で「ガーナ栄養改善プロジェクト」が発足して以来、現地の栄養改善とビジネスを両立させる努力を続けてきたことを語りました。そして、「現在も、職員2人が現地で販売・普及に取り組んでいる。まだ時間はかかるが、ガーナをはじめ貧困地域の生育支援のため、これからも活動していきたい」と意気込みを述べました。

ブラジルで和太鼓を指導する蓑輪さん(奥)

専門家・ボランティア部門では、日系社会シニアボランティアとして和太鼓指導に携わった蓑輪敏泰さんら3人がJICA理事長賞を受賞しました。

(注1)協力目的を高い成果をもって達成し、開発途上地域の経済・社会の発展、住民の福祉の向上などに大きく寄与するとともに、わが国の国際協力の声価を高めるなど、他の模範となるような特に顕著な功績を収めた事業または、専門家、ボランティアなどの個人を対象とする。

(注2)JICAが行う国際協力の業務に貢献し、または長年にわたって協力し、特に功績があったと認められる個人と団体を対象とする。