第14回「JICA理事長賞」表彰式を開催

2018年10月24日

JICAは、第14回「JICA理事長賞」の表彰式を10月1日、JICA市ヶ谷ビル(東京都新宿区)国際会議場で開催しました。JICAでは、毎年、国際協力事業を通じて開発途上国の社会や経済の発展に貢献した個人・団体を表彰しており、今年は49の個人・団体(個人35人、団体14)が受賞しました。

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「JICA理事長賞」受賞者(表彰式参加者)と北岡理事長(前列左から4人目)、越川副理事長(同5人目))

世界との信頼関係の強化に感謝

「JICA理事長賞」表彰式の様子

北岡伸一JICA理事長は、JICAのビジョン「信頼で世界をつなぐ」を紹介し、「受賞者の方々はこの信頼関係を一層強固なものにする上で大きな役割を果たしてこられました。日本の開発協力が世界で高く評価されているのは皆さまのおかげです」と感謝の気持ちを表しました。

そして、「JICAはこれまでの日本の近代化、発展過程での教訓、失敗も含め、開発途上国の課題の解決に少しでも役立つ解決策を提示していくことに、今後一層の力点を置いていきたい。そして国際社会の平和と繁栄のために、さまざまなパートナーと協力して日本ならではの役割を果たしていきたい」と述べました。

世界の湖沼環境保全専門家育成に貢献

JICAの研修に参加した人たちが、世界の湖沼水質保全を進める上で重要なネットワークの一つとなっていると話す国際湖沼環境委員会の竹本理事長

受賞者を代表して、研修を通じて世界の湖沼環境保全専門家育成に貢献した公益財団法人国際湖沼環境委員会の竹本和彦理事長と、なごや地球ひろばのオフィシャルサポーターを務めるエシカル・ペネロープ株式会社代表取締役の原田さとみさんがあいさつに立ちました。

国際湖沼環境委員会は1984年に滋賀県で開催された世界湖沼環境会議を契機に設立された団体で、琵琶湖の環境保全の知見を基に世界の湖沼環境の適正な管理を支援しています。1991年から「湖沼水質保全」など、さまざまな研修を通じて送り出したJICAの研修員は27年間で68カ国、464人に上ります。

竹本理事長は「研修員は帰国後、自国の湖沼保全の第一人者として活躍し、世界の湖沼水質保全推進の上で重要なネットワークの一つを築いている。10月中に茨城県で開催予定の第17回世界湖沼会議にも、これらの研修員が多数参加する」と報告しました。そして、「本日の受賞者の皆さまとも協力して、今後とも世界の持続可能な社会の実現に向けて努力していきたい」と話しました。

フェアトレードを通じて町ぐるみで国際協力

JICAがキルギスで行っている一村一品プロジェクトで制作されたぬいぐるみを手にあいさつする原田さん

名古屋を拠点にフェアトレードの普及活動を行う原田さとみさんは、2009年のなごや地球ひろば開設当初からオフィシャルサポーターを務めています。JICAの協力の現場を視察した体験を発信し、JICAの広報活動に貢献してきました。また、JICA中部と連携して名古屋市のフェアトレードタウン認定に尽力。認定を受けて、今年3月からは、JICAがキルギスで行っている一村一品プロジェクトで制作した動物のぬいぐるみが、名古屋市立東山動植物園の公式お土産品として販売されています。

原田さんは「JICAが世界中でいろいろな活動を続けていることを中部地区の皆さんに知っていただきたいと、オフィシャルサポーターをやってきた。フェアトレードは特別な知識、技術がなくても、子どもでも高齢の方でも、今いるところでできる国際協力。町ぐるみで地元から国際協力ができたら、そしてそれが地域貢献につながる」と思いを語りました。

元ASEAN事務総長で昨年急逝されたスリン・ピッスワン氏

2015年9月25日、JICA研究所の特別招聘研究員としてセミナーで発表するスリン・ピッスワン氏

今年の受賞者には、タイの外務大臣やASEAN事務総長などの要職を歴任し、日本の外務省の「人間の安全保障委員会」委員も務め、2017年11月に急逝されたスリン・ピッスワンさんも名を連ねています。

ピッスワンさんは、ASEAN事務総長時代、日本・ラオス・ASEANの間で、開発が比較的進んでいる途上国が他の途上国に対して援助する際にその取り組みを先進国が支援する「三角協力」を実現に導くなど、JICAとの連携協力を推進しました。退任後はJICA研究所の特別招聘研究員としてJICA事業の質の向上と広報に多大な貢献をされました。