第3回国連防災世界会議におけるJICAの取り組み報告(2015年3月14日〜18日開催 於:仙台)

津波伝承紙芝居(国際交流イベント)

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アチェ津波上演の模様。毎回大勢の観客が集まった

国際協力機構(JICA)は、3月14日及び15日、勾当台公園市民広場にて、JICA東北とJICA関西の共同で「津波伝承紙芝居」を上演しました。2日間で合計8回の上演を行い家族連れや子供など毎回多数の聴衆が観覧しました。

本イベントは、東北一般市民や世界からの訪問者に日本と世界の津波伝承と防災教訓伝承の重要性を紹介するため、立教大学アジア地域研究所及び広川町いなむらの火の館(濱口梧陵記念館)津波防災教育センターの協力を得て実施しました。

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東松島で研修中のアチェ市職員も参加

インドネシアの津波伝承として「津波伝承Smong−インドネシア・シムル島−」と「僕の名前はSmong」の二本を上演しました。2004年12月に発生したインドネシア・スマトラ沖大規模地震及びインド洋津波では、インドネシア国内だけで犠牲者が16万人以上に及びましたが、震源に近いアチェ州シムル島では犠牲者がわずか7人でした。これは1907年に発生した地震・津波災害の経験が伝承として語り伝えられてきたためだったと言われています。「津波伝承Smong」は、シムル島のこの教訓をもとに、日頃より防災について考えていくことの大切さを伝えた紙芝居です。日本語だけでなくインドネシア語での上演も行い、インドネシア Illiza Sa'aduddin Djamal バンダアチェ市長も、会場までお越しくださいました。

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いなむらの火の上演の模様

日本の津波伝承として「津波だ!いなむらの火をけすな」と「稲むらの火」の二本を上演しました。1854年、安政南海地震津浪が現在の和歌山県広川町を襲いました。高さ約5mの大津波が村を襲った際、濱口梧陵は「稲むら」に火を放ち、暗闇の中で逃げ遅れていた多くの村人を高台にある八幡神社の境内に導き救いました。紙芝居は、ラフカディオ" ハーンの「A Living God」などを参考にしながら、防災教育の教材としてこのエピソードを編集したものです。

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バンダアチェ市長と一緒に記念撮影

会場には多くの市民が詰めかけ、豊かな色彩でわかりやすく描かれた津波伝承に熱心に見入っていました。「自分でも子供たちに災害の経験を伝えなくてはならないと思いました」、「東日本大震災のときに支援してくれてありがたかった」など観覧した市民から感想が寄せられました。

災害教訓を広く伝える意義を再確認するとともに、国際的な防災知識の共有に一般市民が高い関心を有することを認識できる貴重な機会となりました。

本イベントの上演協力者

  • 立教大学アジア地域研究所高藤特任研究員(日本語で上演)
  • 翻訳者ディナ・ファオジアさん(インドネシア語で上演)
  • 広川町いなむらの火の館(濱口梧陵記念館)津波防災教育センター白岩昌和氏