JICA研修の成果で中国の農業機械化に貢献(昭和59年「稲作機械化コース」参加者 前浙江理工大学学長 趙均教授)

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研修事業に携わる私たちにとって、帰国した研修員が母国で活躍する様子を知るのはとても重要なことです。今回、26年前の研修コースに参加した研修員が再びJICA筑波を訪問し、帰国後の様子を語ってくれました。(右側:趙均教授、左側:佐藤JICA筑波所長)

26年前の「稲作機械化コース」に参加した趙均教授

今回、JICA筑波を再訪したのは筑波国際農業研修センター(JICA筑波の前身)の「稲作機械化コース」(昭和59年(1984年)2月23日〜11月30日に実施)に参加した趙均(Zhao yun)さん。現在、浙江理工大学で教授を務められています。

趙均教授は1月22日から31日までの10日間、農業機械分野の視察のために訪日しました。その際、「JICA筑波が懐かしく、また、同僚にも農業機械関連施設見学させたいが可能だろうか?」とJICA筑波に連絡し、1月28日に一行9名によるJICA筑波訪問が実現しました。

「稲作機械化コース」に参加した当時、趙均教授は黒龍江省ハルピンの東北農学院農業機械化系講師でした。研修終了後、同学院で農業機械化について研究し、後進の教育に専念されました。専門は農業機械化の体系理論で、中国の実情に合う農業の機械化の先頭に立って研究を行ってこられました。

中国の稲作の機械化に貢献

日本での研修を終えたばかりの頃は中国にはコンピューターは少なくその性能もよくなかったのですが、その後、徐々に環境が整うにつれ、コンピューターを用いた体系的な研究が出来るようになってきたそうです。当時、日本では田植機、収穫機が普及してきており、稲作機械化が浸透しているところでした。趙均教授はJICAでの研修終了後、研究テーマに田植機を中心とした機械化を中国で進めるべく基礎的な研究を行ってこられました。その結果、現在、中国においても田植機の開発が進み、稲作機械化が進展しています。

趙均教授は、その後、浙江理工大学で6年間学長を務め、現在、後進に道を譲り教授を務めておられます。その間、4名の教え子が、同大学の教授を務め、今回、訪問団の一員として同行しています。また、教え子の教え子が博士課程の大学院生として日本で研究を行っておられます。

日本での研修で学んだこと、日本人との交流の継続

趙均教授は研修員として約1年間近く筑波に滞在しましたが、日本での研修の成果は、水稲の田植えから収穫まで全般の農業技術・知識を学んだこと、日本人の友好、文化、心を理解するようになったことを挙げておられました。この経験が後に、中国の学生指導に役立っているとのこと。また、当時の「稲作機械化コース」を担当していた研修指導員とはその後も交流を重ねておられるそうです。

懇談終了後、趙均教授よりJICA筑波に対し、ご自身が執筆された書籍「農業機械の分析と総合」(原文は中国語)の寄贈があり、図書室で利用することにしました。

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訪問団との集合写真

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趙均教授が執筆された「農業機械の分析と総合」。JICA筑波の図書情報室に寄贈されました。