笠間の陶芸技術を南米ボリビアへ(元青年海外協力隊 陶芸家 近藤 桂)

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現在、茨城県笠間市で陶芸家として活躍中の近藤さん。青年海外協力隊に参加した動機や国際協力にかける思いを聞きました。

青年海外協力隊員への道

大学卒業後、家業でもある笠間焼の陶芸家を目指し、窯元で修行に励んでいたとき一人の青年海外協力隊員経験者と出会いました。彼は、開発途上国での経験を熱心に語り、陶芸の技術も世界で必要とされていることを教えてくれました。このまま修行を積むべきか、海外で陶芸家としての感性を磨くか様々な思いが交錯しましたが、自分の技術が世界に必要とされているという一言に心を打たれ、参加を決意しました。

南米の地で教えたこと、教えられたこと

派遣された国は南米のボリビア。多民族国家で多様な文化が混在するこの国は、陶芸家にとっては魅力溢れる土地でありました。しかし、最初の配属先では自分の持つ陶芸技術よりも「ボランティアはいてくれればよい」というような雰囲気で、あまり自分の技術が求められているようには感じられませんでした。現地のJICA事務所にも相談し、新たな取組みとしてボリビアの各地を訪れ展示会や講習会などを開き陶磁器の技術普及に努めました。しかし、なかなか思うような活動ができず不完全燃焼のまま任期を終えようとしていました。そんなある日、配属先の同僚から「君の想像以上に私達は多くを君から学んだ」という言葉が贈られたのです。この瞬間一人の技術者としての活動が現地で認められ、笠間焼の伝統技術が、自らを通じて南米ボリビアの地に渡ったと初めて実感できました。また、自分の感性にも新たなエッセンスが加わったように感じられました。

開発途上国での経験を日本へ

帰国後は、地元茨城県の伝統工芸の上にボリビアで出会った陶芸手法を加え、新進気鋭の陶芸家として再出発しています。その傍ら、自らの開発途上国でのボランテイア経験をもっと多くの人々に伝えたいという使命感に目覚め、JICAの国際理解教育プログラムで学校を訪問するなどボリビアでの活動経験を多くの人に伝えています。青年海外協力隊員を身近に感じ、もっと多くの若者が参加することを願っています。

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