平成21年度JICAインターンシップを振り返って

【画像】元青年海外協力隊 (派遣国:マラウイ、職種:果樹) 福田聖子

名古屋大学大学院 国際開発研究科 博士課程後期 国際開発専攻
元青年海外協力隊 (派遣国:マラウイ、職種:果樹) 福田聖子

平成21年度JICAインターンシップを振り返って

(配属先:JICA筑波 研修業務課、実施期間:2009年8‐9月)

私がJICA筑波でのインターンに参加して、もうすぐ2年が経過しようとしています。先日、JICAインターンへの応募を希望する大学院の後輩の面接練習に付き合った時、2年前の自分自身を見ている様で、時間の流れる速さを改めて感じました。今、振り返るとJICA筑波で撮った写真の中の自分が、とても眩しく思えます。

2年前の実習報告書で、私はJICA筑波でのインターンの経験を今後のキャリアにどのように活かしていくかについて、以下のように述べています。
「私は将来、農業・農村開発分野において、アフリカ地域に貢献する理論と実践の双方を重視した開発プロフェッショナルとして活躍したいと考えている。そのためには、実践的な知識と問題解決能力をつけることが必須であり、今回のインターンシップを通して、農業分野の研修現場およびJICAの国内事業の研修コース実施体制に関して、理解を深めることが出来たことは、今後農業・農村開発分野で専門家を目指す上で、貴重な経験になった。」
これは、まさに私が大学院の博士前期課程在学中に、肌で感じたことでした。

JICA筑波でのインターン経験で培った人とのつながりや幅の広がりについて

JICA筑波研修業務課でのインターン終了後、アフリカの農業・農村開発を研究テーマ「アフリカにおける農業の技術移転を通した持続可能な農村開発の可能性」としていた私は、学業とフィールドワーク等の様々な場面で人とのつながりの重要性を実感しました。
2009年11月 JICA中部「アフリカ地域資源を活用した地域振興支援政策」研修の講師補佐を担当する機会を得て、インターンでの経験が早速、実践の場で活かされました。
2010年3月、6月〜8月のエチオピア(8週間)、ケニア(2週間)、マラウイ(4週間)で、現地調査を実施した際に、JICA筑波インターンシップ中に出会ったJICA関係者とのつながりと、さらに、現地では研修員との再会を果たしました。

2010年10月 私の在籍する大学院の農村・地域開発プログラムのゼミにJICA筑波「稲作技術コース」が研修旅行中に訪問してくださいました。留学生と研修員のプレゼンテーションによって、交流を図る事が出来ました。

2010年12月から2カ月間、JIRCASの短期派遣制度でJIRCASの短期派遣制度で国際農業研究機関のBioversity International(ケニア)に派遣。2008年度JICA筑波の受講プログラムc参加者が同じ調査チームに。
2011年2月 JICA筑波のエチオピア国別研修コースが大学院を訪問してくださいました。
エチオピアの農業開発に関して、京都大学と共催でフォーラムを開催し、私自身も修士論文の内容を報告しました。

2011年3月 修士論文「東アフリカにおける農民による農業生物多様性管理‐エチオピ
アにおける多様な組織が農業生物多様性管理に果たす役割‐」を提出。
2011年4月 国際開発研究科博士後期課程に進学。
2011年5月 JICA中部で開催された特定非営利活動法人「日本アフリカ協議会
(AJF)」主催の公開セミナー「アフリカの女性の暮らしを知ろう」に
おいて、講演を行う等

2011年8月より博士論文予備調査のためマラウイへ渡航予定。

農業分野での国際的な研究活動を目指す後輩の大学生・大学院生向けへのメッセージ

この分野において、キャリアを積む上で「無駄なことは何もない」と私は考えています。
自分の通ってきた道がキャリアパス。私自身も「チャンスがきたら、迷わず掴む」をモットーにここまで来ました。この道でいいのかな?と不安になった事もありますが、振り返れば、今の自分がここいるのは、これまでの小さなステップが積み重なったからだと言えます。大切なことは、自分の専門に軸足を置きつつ、色々な分野に関心を持ち、アンテナは常に張っておくこと。そして、「相手の考えを理解し、受け入れた上で、自分の考えをしっかり持ち、相手にそれを伝える」ための語学力と異文化コミュニケーション能力は不可欠です。さらにそこから、新しいものを生み出していく。言葉にするのは簡単ですが、実践する事は非常に難しく、私も日々勉強中です。
私自身の経験がこれからこの世界を目指す後輩の少しでもヒントになれば、これ以上に嬉しいことはありません。私は「これからもアフリカの農業・農村開発に関わっていきたい」という強い思いと「人のつながり」を大切に、国際的な舞台でアフリカの大地で活躍できる研究者を目指したいと考えています。

I.実習の目的

1)JICA筑波にて実施する農業農村開発分野の研修を選択し、国際協力の実際を体験する。
2)大学生向けプログラムに関し、開発援助分野における実践的な知識と経験を得る。
3) 実習終了時には、インターンシッププログラムの経験に基づいて、研修コース及び受講プログラムに関する改善点の提案が期待される。

II.実習の概要

1.JICA筑波事業概要/施設概要の理解 
2.アフリカ地域研修コース等への参加
3.事業/研修コース実施体制理解
4.JICA筑波における制度整備や研修コースで必要な作業の実施 
5.実習内容の整理
6.情報収集
 (園芸作物・普及に関わるアフリカにおけるニーズ調査、遺伝資源管理に関する調査)
7. 研修業務課と研修市民課の関わりの理解

<農業・農村開発分野> 
No.3 稲作技術開発コース 実施補佐:5日間
No.4 野菜栽培技術コース(JOCV野菜) 見学:2日間
No.5アフリカ地域「園芸普及」 AP発表会・終了式 
<国際協力分野> 
No.7  JICAと国際協力入門:5日間の振り返りの時間、終了式 
No.8  援助アプローチとJICA事業:国際協力に携わるアクター概要
  (パネルディスカッション)の見学
受講学生48(11)名を対象に独自のアンケートを実施

III.実習により得られた成果

インターンに参加前後で変わった事としては、JICA事業に対する印象は、協力隊分野に偏った知識・視点から、幅広い国内業務について理解を深めることが出来た。漠然とした本邦研修のイメージから、具体的な研修内容を把握することが出来た。さらに、研修業務に対する印象としては、熱心な研修員の姿と研修を支える多くの人たちによって、充実した本邦研修が行われていることが分かった。

IV.JICAインターンシッププログラムを応募を希望する大学生へのメッセージ

様々な農業研修コースを掛け持つことが可能であるため、農業・農村開発に興味があり
将来、農業分野で国際協力の道を進みたいと考えている学生には特にお勧めします。
私の場合は、7週間で多面的にJICAの国内業務を見ることが出来たため、期間は適切と感じましたが、短期間でも様々な研修の現場を体験することが出来ると思います。また、研修員の素顔に触れることが出来、研修が多くの人に支えられていることが分かるため、インターンシップ中は、JICA筑波の宿泊施設(※JICA筑波注:平成23年7月1日から9月22日までは、節電対策により、エアコン利用の制限があります。平成24年以降も節電対策が続く場合もあります。)に滞在をお勧めします。

【画像】「平成21年度JICAインターンシップを振り返っての写真」【画像】「平成21年度JICAインターンシップを振り返っての写真」【画像】「平成21年度JICAインターンシップを振り返っての写真」【画像】

エチオピアの農村で

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エチオピア女性とスカーフ

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ケニアで元研修員と再会

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ケニアの調査チームと

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ケニアの農村で子供たちと