2019年度 第2回国際理解教育実践セミナー(8月24日)報告

2019年9月6日

第2回国際理解教育実践セミナーを8月24日(土)にJICA筑波で開催しました。今回は、8月4日から14日までネパールを訪問した教師海外研修の報告会とワークショップの2部構成でした。
ワークショップのテーマは「参加型で学ぶ『教材作り』—経験を授業に活かす・教材作りに活かす—」。NIED・国際理解教育センターの久世治靖さんによるファシリテーションのもと、8月上旬にネパールを訪問した教師海外研修の参加者の経験を題材にして、国際理解教育の授業案作り、教材作りの考え方、具体的な手法を学びました。教師海外研修の参加者にとっても、実践予定の授業案をブラッシュアップすることができ、有意義な機会となりました。

【教師海外研修参加者による帰国報告会】

ネパール教師海外研修 帰国報告会

今年度の教師海外研修参加者が、訪問先で学んだこと、現地校での交流授業について報告しました。最後に参加した7名全員が一人一人、研修の感想と生徒に伝えたいことを発表しました。

【参加型で学ぶ『教材作り』のワークショップ】

熱く語る講師の久世さん

派生図を使ったアクティビティ

・アイスブレイキング
アイスブレイクとして、参加者に出身地や所属などについて質問し、該当する人が一斉に動く、フルーツバスケット方式のアクティビティを行いました。これにより今日どのような人たちが来ているか、お互いを知ることができ、参加者の会話も弾みました。

・国際理解教育のテーマ、経験学習について
国際理解教育と開発教育の違いについて説明を受けました。また、良くない聞き方と良い聞き方を実際に体験することで、経験したことを次の行動につなげる経験学習の4段階について学びました。

・国際理解教育のアクティビティ
ブレインストーミングで意見を出し合い、「国際理解教育とは?」というテーマに迫りました。派生図や対比表という手法を使いながら、多様性についてグループで考えました。その後、グループの意見を全体で共有し、国際理解教育のテーマについて理解を深めました。

・学習指導案・教材作りのワークショップ
今年度の教師海外研修参加者が考えている授業案を基に、学習指導案・教材作りのワークショップが行われました。テーマやねらいを決めた後、学習後の生徒の変容を考え、「起承転結」に沿って授業の内容を考えました。授業の手法やアクティビティについて、参加者からさまざまな意見が出て話合いが活発になり、授業案をブラッシュアップすることができました。

【参加者の感想】

授業案をブラッシュアップ

・授業の組み立て方法や流し方、視点などに関して新しい発見がたくさんありました。アクティビティもたくさん紹介してくださりありがとうございました。
・体験から行動にうつさせるという一番知りたかったところを扱っていただけてとてもよかったです。
・様々な出会い、学びがあり、大変充実した時を過ごすとこが出来て、感謝しています。カジュアルでアットホームな雰囲気の中でのグループワークの方が、学びが大きいということを実感できる場だったと思います。
・授業案まで検討して頂き、とても参考になった。考えの流れまで考えてみて、とてもよかった。自分の考えの足りないところまで分かった。
・授業の組み立てを複数考えていく時の方法を学ぶ機会になりました。何らかの形で校内研修にも取り入れられればと思います。
・具体的に授業案に落とし込む方法を学びました。また、参加者との意見交換でブラッシュアップできました。