「JICA-KIRINフェローシッププログラム」終了~アジア4カ国の食品科学分野研究者がSDGs貢献に向け成果を発表(2020年4月)~

2020年4月30日

新型コロナウイルス感染防止のため、テレビ会議で開催した成果発表会

4月初旬、キリンホールディングス株式会社がJICA、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構。茨城県つくば市)などの協力のもと、アジアの食品科学分野の研究者育成のため実施する「JICA-KIRINフェローシッププログラム」(以下、「プログラム」)の発表会・修了式が開催されました。研究者たちは1年間の研究成果を、自国のSDGs貢献を目指した今後の展望とともに発表しました。

このプログラムは、各大学・研究機関の推薦を受け、キリンホールディングス、農研機構食品研究部門、JICAにより選出されたアジア各国の研究者(フェロー)に対し、日本での学会・国際シンポジウムなどへの参加、キリングループ研究所・工場、大学研究室などの訪問を含む研究機会を提供するものです。帰国後の1年間のフォローアップ支援費支給もあり、日本と各国の研究連携、食品科学研究を通じた交流への貢献を目的としています。プログラムは1993年にキリンホールディングス株式会社が「国連大学キリンフェローシップ」として開始(~2016年)。JICAは2017年度から協力を開始し、キリンホールディングス株式会社、農研機構との連携のもと、「持続可能な開発目標(SDGs)」への貢献を目指しプログラムの充実を図っています。

今回プログラムを修了した4名のフェロー(以下:出身国/氏名/肩書)は、農研機構食品研究部門の研究室での指導を受け実施した、食品の認証、食品安全のリスク管理、最先端の食肉加工技術などに関する1年間の研究成果と今後の展望を発表。新型コロナウイルス感染の世界的拡大を受け、発表・修了式はテレビ会議形式で行われましたが、参加したプログラム関係者は、各フェローの研究成果に興味深く聞き入っていました。


食品科学分野の研究成果発表

●タイ/Ms. Suveena Jantapirak/カセサート大学食品開発研究所 食品加工・保存部門 研究員
●バングラデシュ/Mr. Abdullah Iqbal/バングラデシュ農業大学 食品技術・農村工業学部 教授
●ベトナム/Ms. Huong Minh Nguyen/ベトナム科学技術院(VAST)バイオテクノロジー研究所(IBT)研究員
●ミャンマー/Ms. Phyu Lay Myint/ミャンマー農業畜産灌漑省 農業局 農業普及部 技術官

フェロー・関係者による記念撮影

JICAは、これからもJICA-KIRINフェローシッププログラムへの協力を通じて、アジア食品科学分野研究の推進、さらには途上国のSDGs推進を目指します。