青年海外協力隊員の現場から-インターンからみた国際協力-

2019年3月6日

JICAインターン
鋪田かんな

1月30日(水)から2月1日(金)までの3日間、首都カンパラの隣県であるワキソ県ルテンベで活動している市川雅美さんを訪問させていただきました。

ウガンダは陸続きの国なので海はありませんが、湖が多くあり、水資源に恵まれています。そのなかでも最も大きな湖はヴィクトリア湖で、市川さんの活動場所ルテンベからもその絶景を望むことができます。

市川さんは環境教育という職種で野鳥を主とした観光プログラムを通し、村全体の活性化と収入向上を目指した活動を行っています。活動の3本柱は『観光』、『教育』、『収入向上』です。

観光

村の特性を活かした観光プログラムを作成しています。ルテンベは都心から近いにもかかわらず、とても静かでのどかです。しかし、近隣のエンテベは国際空港や大きなビーチもあり、観光客はほとんどそちらに流れてしまうそうです。そこで、ルテンベのセールスポイントである『漁業の村』を活かしたいと考えているそうです。伝統的な漁業方法を目玉としたプログラムを作成中で、それ以外にもヴィクトリア湖でバードウォッチングを楽しめるコースや環境問題と絡めたスタディツアーも計画しています。

教育

住んでいる村と隣村の小中学校・幼稚園で、年齢に応じた内容で水質汚染やごみ問題、食物連鎖について、環境教育を実施しています。今回任地訪問をした時期は、学期休みのため実際に授業をしている姿を見ることはできませんでしたが、近所のこどもに対して模擬授業を行ってくださいました。特に印象的だったのは、ヴィクトリア湖の水質汚染問題を体感してもらうもので、身近にある洗剤やごみなど10種類の材料を透明の水に投入し、バケツの中の水がはじめと比べてとても汚くなっていることを理解してもらいます。原因と防止策をこどもたちに考えてもらい、水や環境を守る大切さを学んでもらうことができます。

収入向上

活動先であるNGO BHETA(Black Heron Eco-Tourism Association)において、村人のコミュニティグループの収入向上に向け活動を行っています。グループ内でクラフト技術を持っている人がいればメンバー同士で教えあい、材料の確保も自分たちで行っています。具体的には、隣街のエンテベマーケットで販売できるような製品(バナナの葉で作ったかごや、アフリカ布のクラフトなどが中心)の制作を行っています。家事や仕事に忙しく、BHETAに来られないメンバーも多いですが、合間を縫って自宅で作業し、材料を持ってきてくれるメンバーも多いようです。実際に少しずつ成果はでてきているようで、メンバーのうちの2人が自分のショップをオープンしました。市川さんは、メンバーをはじめとしたみんなのモチベーションを上げる、そしてそれを保つことが非常に難しいとお話していました。

今回、初めてボランティアの活動現場に滞在しました。この訪問を通し、異国の地に来ると少し感じてしまう、現地・ウガンダ人との壁が、なくなったと感じるようになりました。村の人々はとても優しく気さくで、市川さんを見かけると挨拶をして立ち話をしたり、夕ご飯を一緒に作ったり、自分の家族のように慕っていました。実際に活動をしていて、村人のモチベーションの保持や観光プログラム完成のための人材育成など課題はいくつかあるとお話されていました。しかし同時に、一緒に頑張ってくれる村人たちへの期待も寄せていました。この村の人々と築いた信頼関係は単にそこに長くいるからではなく、市川さんの懸命な姿が村人の心を変え、行動を変えたのだと実感しました。

 

 

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環境教育の模擬授業

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クラフト製作の様子

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私も体験しました

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ご近所さんとの夕食