JOCVレポート(2011年〜2014年)

2017年12月6日

【画像】

私は2011年から2014年まで血液学小児病院で、「遊びやレクリエーション活動を通じて、長期入院治療を受ける子どもの入院生活の質を向上させること」を目標に活動しました。未知の言語であるウズベク語がなかなか理解できず言葉の壁を感じる時もありましたが、言葉が通じないからこそ、「遊び」を通じて、子どもと向き合い、関係を築き、変化を感じ、支援を考え、現地職員へ伝える、まさに遊びの真価が最も発揮される現場であったと思います。私は青年海外協力隊へ参加する以前は理学療法士として日本の医療現場で働いていました。しかし、ウズベキスタンでは、理学療法士としてではなく、医療者という立場から一歩離れて、「青少年活動」として、子どもとその家族と向き合い、自分ができること、求められていることは何か、追求し活動しました。「助ける」という言葉の意味や、「医療」や「終末期」との向き合い方に根本的な価値観の違いがある中で、自分の目標や支援の在り方について深く考えさせられる機会となりました。子どもや家族の求めるニーズは医療だけでなく、遊び、教育、成長発達、家族の想いなど様々なものがあり、その優先順位はそれぞれの子どもや家族の背景によって異なり、それは、医療者の意図とは違うことも多くあることを学びました。私の本来の専門である理学療法士というひとつの視点に捉われず、広い視野と感覚を持って子どもと向き合う姿勢と、小児医療の現場で発揮される遊びの力の必要性を強く実感し、帰国後の学びや進路へと繋がる経験となりました。

【画像】

開発途上国の医療に対する支援は、看護や保健やリハビリテーションなど医療技術が先行していますが、子どもにとって遊びとは医療行為と同等に尊いものであり、遊びを通じた支援は今後も実施すべきであると感じています。遊び支援は、大きな資金や物資がなくても、紙1枚から実践できるとても身近でありながら、大きな価値のある活動です。遊びの力によって生まれる子どもの笑顔や成長する姿は、現地の医療者にも、理解が得られやすく、根拠や理論抜きに受け入れられやすいものです。今後も、様々な形でウズベキスタンの病気や障害を持つ子どもたちとその家族と関わっていきたいと思います。

安田一貴