ブファ廃棄物処理場改善プロジェクト完了!

2008年12月
ジョエル・ジョナス プログラムオフィサー(織本企画調査員訳)

2006年9月、プロジェクトマネージャーである山本専門家のポートビラ市役所赴任と同時に開始されたブファ廃棄物処理場改善プロジェクトが2008年9月完了しました。11月より、JICAバヌアツ支所に採用されたジョエル・ジョナス プロジェクトオフィサーが、衛生的な処理場に生まれ変わったブファ廃棄物処理場についてレポートします。

2008年11月、生まれ変わったブファ廃棄物処理場を訪問し、その変貌に感嘆した。ブファ廃棄物処理場が最初に誕生した1996年から数年前までは、処理場の入り口よりずいぶん離れた所から腐敗臭が漂い始めるのが常だったが、入り口まで来ても、まだゴミ処理場に来たことに気付かないほど全く異臭がない。改善される前の廃棄物処理場は、蝿の大群やスカベンジャー、ゴミにたかる害鳥や舞い上がるゴミ等、見るに絶え難いものがあったが、それ以上に、廃棄物処理場近隣の住民の悩みはつきなかった。当時、ブファ廃棄物処理場は開放廃棄物処理場で、ポートビラ市役所は、近隣住民の保健や環境への影響だけでなく、同処理場で使われる機材の老朽化、維持等にも頭を抱えていた。

実際、短・長期の旅行者を含めた一時的なポートビラ住民は、観光産業の発達と不動産開発が進むにつれて年々増加している。社会・経済成長および大量消費主義は、廃棄物の増加にもつながり、ポートビラから排出されるゴミは、一日に約51.8トンに上っている。

最初、世銀の資金供与によって、トレンチ法によりブファ廃棄物処理場の建設が開始されたが、完成することなく終了し、浸出液やガスパイプを設置して浸出液の適正な処理を行なうこともなかった。この憂慮すべき事態は、JICA技術協力プロジェクトによって打開される機会を得た。JICAは、プロジェクト費用約1億円をかけて2006年9月にブファ処理場の改善に乗り出し、固形廃棄物マネージメントのキャパシティビルディングと実際の廃棄物処理場改善を含むブファ廃棄物処理場改善プロジェクトを開始した。

山本聡長期専門家(プロジェクトマネージャー)他、短期専門家がポートビラ市役所に派遣され、2006年9月から2008年9月にかけてプロジェクトを実施した。物理的な廃棄物処理場の改善の他、現場スタッフのキャパシティビルディングも重要なコンポネントとされており、サイトにおけるOJT(On the Job Training)の他、日本や第三国(サモア・ネパール)等における廃棄物処理に関する研修にカウンターパートが参加した。 2年間の廃棄物処理場建設が終了し、処理場は衛生廃棄物処理場として再生され、ポートビラ市の廃棄物受け入れを開始している。

【写真】

ポートビラ市役所のマルコム・ダレサ環境・保健オフィサーは、廃棄物処理場が改善されたことによって、7年間処分場寿命が延びたと話している。

このプロジェクトの記念すべき成果は、ポートビラ市役所の廃棄物管理の効率化や持続可能性を促進し、このスローガンをポートビラ市民のために確固たるものにした感がある。改善された処分場の引渡し式において、バヌアツ政府は日本政府に対して、JICAを通した支援に感謝の意を表した。

引渡し式は終わっても、現在、市役所には、環境教育の青年海外協力隊員が配属され、また、ブファ廃棄物処理場スタッフが2名日本で行なわれたJICA研修に参加するなど、JICAとポートビラ市役所との親密な関係は継続している。最近日本での研修から帰ってきたばかりのマティアス・アモス氏は、「バヌアツと工業先進国の廃棄物管理には大きな差があるが、彼らにできることで自分達ができないことはないと信じている。技術的に大きな差があるので難しいことはわかっているが、せめて、自分達でできることがあるはずだ。」と今後豊富を語っている。