「大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト フェーズ2(J-PRISM II)」サモアミッション6名がバヌアツの有料指定ごみ袋制度を視察

2019年9月30日

小谷倫加恵、中村美都子、鶴田拓史、野村真優(J-PRISM II専門家)

ポートビラ市やルーガンビル市で取り組んでいる廃棄物の有料指定ごみ袋制度の視察のため、サモア天然資源環境省などから6名のサモアミッションが来バし、2019年9月18日から9月21日の4日間、気候変動省 環境保護局(DEPC)、ポートビラ市役所(PVMC)、ルーガンビル市役所(LMC)と会談や現地視察を行いました。本スタディビジットは、現在実施中の技術協力プロジェクト「大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト フェーズ2」(通称、「J-PRISM II」)の支援により実現しました。今回のサモアミッションのスタディビジットはSPREPのFacebookとTwitterでも紹介されています。

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サモアミッションとの集合写真(ポートビラ市役所にて)

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ポートビラ市のイエローバッグ収集の視察

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コミュニティへのインタビューの様子

参加者の声

サモアミッション(天然資源環境省アシスタントCEO アフェレ・ファイイラギ)

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フィジーのラウトカ市、バヌアツのポートビラ市、トンガの本島であるトンガタプを巡るスタディツアーは、サモアが大洋州島嶼国の廃棄物管理や料金徴収の仕組みについて様々な側面から学ぶことのできる素晴らしい機会となりました。
バヌアツから共有して頂いたポートビラ市のイエローバック、ルーガンビル市のレッドバックに関する知見の中には、それぞれの仕組みの利点・留意点も含まれており、これらはサモアが学ぶべきことであるとともに、サモアの国に合った料金徴収の仕組みを構築する過程で考慮すべき問題・課題についても考えることができました。
プログラムには、イエローバックの輸入業者への訪問、廃棄物収集作業の視察、地元の方の意見を聞くためのコミュニティにおける協議も含まれており、今後サモアの料金徴収の仕組みの構築に向けて把握しておくべき重要な情報を得ることができました。

受け入れ国(ポートビラ市廃棄物管理職員 サージ・サンディ)

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廃棄物管理はバヌアツにおいて大きな課題の一つです。サモアミッションの滞在中には、有料ごみ袋制度に限らず、多くの廃棄物管理に関する情報を交換し、互いに学び合うことができました。我々にとっては、とりわけ収集改善の新しいアイディアを得る良い機会となりました。サモアで独自の料金徴収が始まった際には、彼らの取組みから我々が学ぶことも期待しています。

J-PRISM IIプロジェクトチーム(長期専門家 野村真優)

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本プロジェクトでは、サモア、バヌアツを含め全9カ国を対象として大洋州各国の廃棄物管理・資源循環を支援しています。こうした視察は、同地域内での経験共有・人事交流を通じて社会・組織・個人の能力向上を目指すもので、南南協力としてプロジェクト全体で推進しています。