実施報告 2016年度 開発教育教員セミナー(基礎編および応用編)

2017年3月6日

このセミナーでは、「基礎編」で、開発教育の参加型ワークショップ体験等により、開発教育・国際理解教育とは何を目指し、どのような内容を扱うのかなど、基本的な考え方を確認していただき、「応用編」で、レクチャーや教材作成等、ワークショップ、グループディスカッションを通して、開発教育の実践について学んでいただきました。
以下1月に行われた「応用編」について報告します。

【応用編】1月7日(土曜日)〜8日(日曜日)

1月7日(土)〜8日(日)の2日間、「応用編」を実施しました。今年度のテーマは「多文化共生」。30名以上の参加があり、それぞれの参加者が、「多文化共生」に向き合いながら考え、そのあり方について話し合いました。

【応用編:1日目】

講演1「開発途上国の現状とJICAの取り組み」 講師:倉科 和子(JICA横浜 市民参加協力課 課長)

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倉科課長の講義

開発途上国の現状と日本の問題のつながり、JICAの取り組みや役割および多文化共生について講義を行いました。

参加者の感想より:

  • 改めて世界の現状を知ることができました。
  • 世界の問題と日本の問題のつながりが意識できました。

講演2「開発教育」と多文化共生 講師:山西 優二(かながわ開発教育センター(K-DEC)代表)

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山西代表の講義

開発教育の歴史やねらい、理念などについてお話をいただいたうえで、多文化共生の定義や捉え方について説明がありました。「多文化共生」を改めて考えなおす機会となったようです。

参加者の感想より:

  • 各課題や全体の流れを非常にわかりやすくご説明くださり、また、重要なキーワードをお伝えくださり、非常に勉強になりました。
  • 改めて多文化を理解することはどういうことなのかを考えさせられました。
  • 「開発教育」を改めて考え直す機会となりました。

ワークショップ「ビンくんに何が起きたのか?」 ファシリテーター:木下理仁・牧山達雄(かながわ開発教育センター(K−DEC))

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ワークショップの様子

このワークショップでは、日本に暮らすビンくんというベトナム人の子どもを通じて外国につながる子どもの悩みや抱えている問題を知り、その解決に向けて何が求められているのか、また多文化共生のあり方について考えました。

参加者の感想より:

  • 多文化共生について、改めて深く考えさせられました。
  • 多文化共生を実践していくには、何を理解し、考え、行動しないといけないか、考えるきっかけとなりました。

講演「外国につながる子どもたちと向き合って」 講師:出口 雅子(ピナット−外国人支援ともだちネット)

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講演の様子

東京の三鷹・武蔵野地域で国籍や民族を越えて生きやすい地域づくりを目指している「ピナット−外国人支援ともだちネット」。その活動やピナットが関わった外国につながる子どもたちの事例を伺いました。

参加者の感想より:

  • 具体的な事例が聞けて良かった。
  • ピナットのような団体があることを知ることができたのはとても財産になりました。
  • ロールプレイの手法も有効だと感じることが出来ました。

講演「神奈川の多文化の歴史と現状」 講師:風巻 浩(かながわ開発教育センター(K−DEC))

川崎の事例を元に多文化史の概略や現状、高校での多文化教育の実践授業の事例などをお話しいただきました。

参加者の感想より:

  • 神奈川にはずっと住んでおり、よく知っているはずなのに、歴史的な背景を知らなかった気がしました。

【応用編:2日目】

講演「ワークショップ教材の作り方」 講師:山中 信幸(川崎医療福祉大学)

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講演の様子

セミナー2日目の講演の講師は、1日目に行ったワークショップ「ビンくんになにが起きたのか?」の作者でもある山中信幸さん。講演の中では、実際に教材づくりをされたご経験から教材をつくる際の「自分ごととして捉える」、「共感的理解」、「当事者性」という3つのポイントについてお話くださいました。

参加者の感想より:

  • どのようなことに気をつけながら教材を作るか、教材を作ることが目的となってしまってはいけないので、誰にどんな場面で、どの教材を使うか考えることがとても大切だと思いました。
  • 当事者性やリアリティがあることなど、教材づくりで気をつける視点を学ぶことができました。

グループワーク、発表

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グループワークの様子

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発表の様子

その後のグループワークでは、関心のあるテーマごとに分かれ「私の友だちのサントスくん」「不登校になったKちゃん」などの多文化共生をベースにテーマを設定して「ワークショップ作り」に取り組みました。それぞれのグループには、かながわ開発教育センター(K−DEC)のメンバーがファシリテーターとして入り、サポートを行いました。

グループワークでは、学校現場で実際に様々な問題に向き合っている参加者の先生方同士ということもあり、活発に意見交換をしながらワークショップづくりを行いました。

各グループでの実体験を踏まえた、具体的に実際に授業で活用できそうなワークショップづくりのプロセスは、参加者の先生方にとって刺激的なものになったようです。

最後に、各グループからの発表。2日間のセミナーでの学びを活かし、それぞれ工夫された ワークショップのアイディアが発表されました。

参加者の感想より:

  • 「ビンくんに何があったのか?」をベースに教材作りをしましたが、テーマによって様々に応用できることが分かった。他のグループの発表から"楽しい教材"というのも大切だと感じました。
  • ワークショップ作りは、一人ではなく複数の人と様々な意見を出し合いながらやることなど、作ること自体が勉強になりました。
  • グループで考えあう良い機会となり、内容的にも学習になりました。職務に活かしたいと思います。

来年度もJICA横浜では「開発教育教員セミナー」を実施する予定です。日程やプログラムの詳細が確定次第、下記リンクにてご案内いたします。ご関心のある方は、ぜひご参加ください!