【教師海外研修】実践授業レポート from 横須賀市立鶴久保小学校(柿原 莉沙教諭)

2017年12月21日

実践授業とは…

 実践授業とは、JICA教師海外研修に参加した先生方に、研修で得た経験を活用した授業プログラムを作っていただき、学校現場で実践いただくものです。

以下、柿原先生のレポートです

【画像】 11月21日(火)に、特別支援学級児童13名を対象に授業実践を行いました。

【今回の授業までの活動】
 国際理解や異文化理解への興味・関心を高めるきっかけづくりとして、ブラジルを中心とした「世界」に関する学習を、算数・図工・道徳・自立活動の授業などで9月から継続的に行いました。ブラジル研修で撮影した映像や写真を見せたり、ブラジルのお金や購入した楽器に触れさせたり、ブラジルの国旗を製作するなど、ブラジルを体験する活動を行いました。また、世界を感じてもらうために国旗かるたや、地球儀ボール、世界地図を使うことも取り入れました。このように、具体的な物品を使うことで、ブラジルへの興味関心を高め、日本や世界の国々についても少しずつ興味をもつようになりました。さらに、学習内容をクイズ形式でまとめ、それをそれぞれの交流級(※)で発表し、交流級の友達にブラジルについて紹介する経験をしました。

【今回の授業】
 本時の授業は、これまでの学習を通して「ブラジルのことをもっと多くの人に知らせたい」という子どもたちの思いのもと、ブラジルと日本について比べながら見つけた共通点や違い、自然の広大さなどについて掲示物として形にしました。
 子どもたちの興味関心や特性などを考慮し、3つのグループ(文化的なこと・アマゾンのこと・言葉や学校生活などのこと)に分かれて学習を進めました。子どもたちのめあては、「ブラジルのことを つるくぼのみんなに しらせよう」だったため、ペンでなぞる・下書きを消す・はさみで切る・のりで貼るなど、一つ一つの作業をていねいに仕上げるよう意識させました。一人ひとりが興味をもったことについて、今までに見聞きしたものだけでなく、本やインターネットも用いながら調べ学習をし、担当したものを表にまとめていきました。どちらがブラジルでどちらが日本のものなのかを確認しながら写真を貼っている子、アマゾンの動植物の種類や大きさなどの数を間違えないように書き写している子、ポルトガル語では男性と女性で言葉が違うものがあることを分かりやすく書いている子など、どの子も自分の役割をきちんと果たすことができていたと思います。

 翌日、学級内で発表会を行いました。聞き手に分かりやすく伝えることをねらいとしたところ、写真の注目してほしいところを指し棒で示したり、身近なもので例えながら動植物の大きさを説明したり、言葉をみんなで言ってみようと提案したりするなど、3グループとも工夫して発表することができました。本授業を通して、子どもたちが自分の役割を果たしたり、仲間と協力して一つのものを仕上げたり、人前で発表するための表現力を高めたりしたことも大きな成長だと感じています。

【授業を終えての子どもたちの反応】
 授業の最後に、これでブラジルの勉強を終えることを伝えると、「まだやりたい!」「もっと知りたい!」「他の国も調べてみたい!」などの声が上がりました。日本についてもほとんど知らなかった子どもたちが、自分とは違う「世界」に興味関心をもったことや、初めて出会うものを苦手としていた子どもたちが、新しいことを知りたいと前向きな姿勢になってきたことなど、様々な面で一人ひとりが成長することができました。
 今後もブラジルで経験したことを子どもたちに合う方法で伝え、この研修での学びを活かした「世界」に関する実践を続け、国際理解や異文化理解への興味関心を高めるきっかけづくりをしていきたいと考えています。


                        横須賀市立鶴久保小学校  柿原 莉沙

※交流級:特別支援学級に在籍する児童が、同一学年の通常級において学習をすること