SDGs×北杜市立長坂小学校6年生-JICA山梨デスクとの1年間の連携-

2018年4月3日

 山梨県北杜市にある長坂小学校では「自ら学び、進んで鍛え、共に伸びる」を学校教育目標に掲げ、保護者や地域の方々、様々な分野の専門家などと多様な連携を図りながら、「チーム長坂小」として「日本一」の学校づくりを進めています。
 JICA山梨デスクも「チーム長坂小」の一員として、6年生と一緒に2017年4月から1年間、様々な活動に取り組んできました。

JICA山梨デスクと長坂小6年生の出会い

 JICA山梨デスクと6年生との出会いは2017年4月。国際理解教育に関する出前講座で長坂小学校を訪れました。その時すでに6年生の手にはSDGsの目標が書かれた紙が。5月のJICA地球ひろば訪問(修学旅行)を前に、世界のことや自分たちのことを真剣に考えてくれました。修学旅行でSDGsについてより深く学んだ6年生は、「私たちにできることって何だろう」と話し合い、「世界についてもっと知る」ことを年間活動に決めました。
 そこで、地元北杜市出身の元青年海外協力隊、成田英幸さん(H25 年度1次隊:ヨルダン:写真)を講師に迎え、6月~7月には数回に渡り出前講座や写真展訪問を行いました。

難民についてもっと知りたい!

カンティフェアで世界のことを伝えました

 8月~10月にはスカイプを通した派遣中協力隊員(ヨルダン)との交流やシリア難民キャンプの子どもたちとのアート作品を介した交流も行いました。数ヶ月に渡って特に「難民」について多くを学んだ6年生。その中で、SDGsの目標1、3、5、8、16に注目し、話し合いを重ねました。「交流した子がいる難民キャンプに行きたい」「話を聞いて何が一緒にできるか考えたい」という気持ちが強くなりましたが、実現は難しそう。そこで、募金活動を行い、現地の課題解決にあててもらうことに決めました。

イベントで世界のことを伝える

難民キャンプへの贈り物を成田さんに託しました

 毎年10月に北杜市清里で行われる大きなイベント「ポールラッシュ祭~カンティフェア~」。JICA山梨デスクと隣り合わせのブースで、6年生は自分たちで作ったペン立てや小物入れなどを売ったり、募金を呼びかけたりしました。また「国際交流で今わたしたちが伝えたいこと」という展示を行い、来場者にこれまで学んだ世界のことを熱く伝えていました。集まったお金は、成田さんを通じてシリア難民キャンプの子どもたちのために使われることになりました。

1年を振り返って

1年のまとめにSDGsを考えました

難民キャンプから届いた手紙や絵を皆で見ました

 また、「チーム長坂小」の一員である北杜市の(公財)キープ協会と年間を通して連携し、学校林での体験学習やフィリピンやアメリカからの留学生と交流を通じ、環境についても学んだ6年生。3月8日の最後の授業では、「SDGsをもとに学ぼう」と題し、「国際理解」と「環境」について1年間の活動を振り返りました。
 担任の我孫子先生がSDGsのひとつひとつの目標を取り上げ、6年生はそれぞれの目標に関するこれまでの取り組みを発表し合いました。さらに、ぺアトークで1年間を振り返っての意見交換を行い、ゲストとして招待されたJICA山梨デスクも、6年生の1年間の取り組みやこれからの目標を知ることができました。「給食を残さない」「水を無駄に使わない」など、日常生活での個人の取り組みも共有したり、「これからも世界について調べたり、家族や友達に教えてあげたりしたい」など、小学校卒業後への想いも伝え合っていました。さらに、大学の先生方3名もゲストとして登場。SDGsを学んだ6年生に、「これからも『わたしたちにできることはなにか』と考え続けて、行動していって欲しい」とアドバイスをしました。
 最後の授業も終わった3月15日。難民キャンプからのサプライズが6年生のもとに届きました。それは、募金と手紙等に対するお礼の気持ちがつまったビデオレターと写真。難民キャンプから帰国されたばかりの日本人の方が、わざわざ長坂小まで届けてくれたのです。募金の使い道や、難民キャンプの子どもたちの様子を報告してくれました。
 1年を振り返った児童からは「国が違うと『違うこと』はたくさんあるけど、『同じこと』もたくさんあるんだと知って、つながりを感じ嬉しかった」という意見がありました。もうすぐ卒業する6年生ですが、その気持ちが未来の出会いにつながることを期待しています。

                       (山梨県国際協力推進員 オードラン 萌)