【イベント報告:山梨県】韮崎市青少年育成プラザMiacis共催 第3回「暮らしのエカエカ」を開催しました!

2019年8月14日

2019年7月18日、NPO法人河原部社とJICA横浜の共催で、「暮らしのエカエカ」を開催しました。今回の会場であるNPO法人河原部社が運営する青少年育成プラザMiacisは、山梨県内では唯一である中高生の交流のための拠点です。
イベントの題名についている“エカエカ”とは、スリランカの公用語であるシンハラ語で「いろいろ」という意味を持ちます。ひとつの物事を様々な角度から見てみよう、そして多様性に気付き受け容れていこうというコンセプトのもと、“スリランカ”の“衣・食・住”に着目して4回連続イベントを開催していきます。
今回は第3回目として“住”をテーマに開催し、自分自身の理想の暮らしについて考えるワークショップ形式で行いました。

【ゲスト千葉さんの取り組みの紹介】

自身の取り組みについて話すゲストの千葉健司さん

今回はゲストとして、株式会社アトリエいろはの千葉健司さんにお越しいただきました。千葉さんは山梨県韮崎市にある「アメリカヤ」を再生し、山梨県建築文化奨励賞、リノベーションオブザイヤー2018地域再生リノベーション賞を受賞されています。
新しいものを作るのではなく、元々あるものを生かすリノベーションという形で空き家問題の解決にも日々取り組んでいる千葉さん。その取り組みは、持続可能な開発目標“SDGs”の考えにも合致しているのではないかと思いました。

【自分の考える理想の暮らしは?】

グループ毎に行ったワークショップの様子

スリランカにはジェフリー・バワという建築家がいます。彼は自分の理想郷をつくりたいという思いのもと、ロンドンなど海外で学んだ後にスリランカに戻り、自らの邸宅や別荘、ホテルなどを多数手がけています。
それにちなんで今回は、参加者に自分の理想の暮らしを考えてもらうワークショップを実施しました。どこで誰と一緒に暮らすのか、どのような家に住みたいかなど参加者同士で意見を共有することで、“暮らし”に対する新たな視点を見出すことが出来ました。

【日本とスリランカにおける理想の暮らしの比較】

最後に千葉さんから日本人の考える理想の暮らし(間取り)についてお話いただき、比較としてスリランカでの暮らしについて山梨デスクからお話しました。現代の日本人はコンパクトで効率的な生活を求めている一方で、スリランカでは広々とした家でただ何もせずに過ごすことが幸せであるという価値観の違いについて言及し、それぞれの暮らしに対する考え方の多様性を実感しました。

【画像】 

今回は“住”というテーマでしたがそれだけではなく、日本・スリランカの価値観の多様性に気付く良い機会となりました。なお、次回は8月1日最終回として、参加者それぞれの視点からスリランカを考えていくワークショップを開催予定です。皆様のご参加をお待ちしています!                  (報告 JICA山梨デスク 穂坂ちひろ)