【実施報告】2019年度 教師海外研修 第2回事後研修

2019年9月30日

9月14日にJICA横浜にて教師海外研修の第2回事後研修を実施しました。
今回の事後研修では、事前研修からアドバイザーとしてご協力いただいているかながわ開発教育センター(K-DEC)の小野行雄氏、昨年度の教師海外研修の参加者をお招きし、研修参加者7名で作成した「実際に現地を訪れていなくても学校現場等で活用できる国際理解教育/開発教育ワークショップ案」の実演とブラッシュアップすることを目指しました。

文つなぎ!

まずはアイスブレイクとして、参加者が一人一文で話をつなぎ、アドバイザーの小野行雄氏の一日を物語にするアクティビティをしました。このアクティビティのポイントは、ランダムに出される接続詞をうまく使って、次の人が話をつないでいくことです。研修参加者は「え!次はどこへ行こう」「その接続詞でつなぐの難しい!」などと盛り上がり、童心に返って楽しみながら、素敵な物語を作り上げていました。

ワークショップ案のブラッシュアップ

ワークショップ案の実演に向けて最終ブラッシュアップを行いました

 
続いて、午後の実演会&フィードバック会に向けて、前回の第1回事後研修にて作成したワークショップ案のブラッシュアップを行いました。
今回の研修では2つのワークショップ案が準備されました。まず実際に1つ目のワークショップを参加者が体験してみて、どのような展開で進めていくと効果的なのか、児童・生徒がねらいをつかむことができるためには、どのような発問が良いか等、体験したことで得た気づきを話し合いました。また、2つ目のワークショップでは、実際に体験しつつ、1つ目のワークショップとのつながりも考えながら、気づきを共有しました。

ワークショップ実演&フィードバック会

写真の人の背景を予想しながらワークショップに取り組んでいる様子

ワークショップの説明を聞いている様子

午後はいよいよ、事前研修からアドバイザーとしてご協力いただいているかながわ開発教育センター(K-DEC)の小野行雄氏、昨年度の教師海外研修の参加者をお招きしてワークショップの実演&フィードバック会です。研修参加者7名は、緊張しながらもこれまでに作成したワークショップの実演を行いました。
 1つ目は、見た目だけではわからない「ちがい」があることを知る、ということをねらいにした、カードを使ったワークショップでした。研修参加者がブラジルで出会った人々の背景を知ることで仲を深めることができた体験をもとに作られており、見た目からは想像のつきにくいそれぞれの生い立ちなどに思わず目が行ってしまうような内容でした。体験した参加者からは、「それぞれの背景を知ることが興味深かった」との感想や、「実際に出会った人の話であることを効果的に伝えられると現実性が出て良い」や「情報を吟味するとよりねらいに近づくのでは」など、今後のブラッシュアップに向けての意見がありました。
 2つ目は、人によって異なる背景があることを知り、その違いの面白さに気づくことをテーマにしたワークショップでした。自己紹介シートの手法を取り入れ、今度は自分自身やグループの人の背景を伝え合う内容です。体験した参加者からは、「自分の気持ちが動くので、あっという間に感じられた」との声や、「自分をオープンにできる場づくりを大切にしたい」、「一つ目のワークショップとつなげられると良い」との意見が上がりました。

今後へ向けて

研修参加者7名は、今回の実演会&フィードバック会でいただいた気づきや改善点などのアイディア等も参考に2つのワークショップ案をブラッシュアップしていきます。今後、第三者にも活用してもらうことができるワークショップにするには、「ねらい」の明確化が大事であることを再確認し、今後改善するべき点や各自の役割等を確認して研修は終了しました。

参加者7名は、今回の研修でいただいたフィードバック等をもとに、ワークショップ案を改善させて、各自の学校にて実践授業を行います。

年が明けて1月11日、12日にJICA横浜にて開催する開発教育教員セミナー(応用編)では、今回作成した2つのワークショップ案の実演をする予定です。お申込み等の詳細は今後、JICA横浜のHPに掲載予定です。