【研修報告】日系社会研修帰国後の日系社会における活躍

2020年3月3日

2018年からサルヴァドール日本文化協会の会長を務めている河野リカと申します。私は、13年間サルヴァドールに住んでおり、2008年から2017年まで、本協会の秘書を務めていました。2008年には、Wado(和同)という青年会のメンバーからなる太鼓グループを発足し、今もなお、25名のメンバーで活動しています。

2012年に「日系社会の従業員」研修に初めて参加しました。秘書として働く上で、為になることが盛りだくさんの内容で、とても勉強になりました。2017年新たに高知県にて、「日系社会の強化を通しての地域活性化研修」に参加する機会を頂きました。この研修では、よさこい祭りをするに当たっての計画、そしてよさこい踊りにも実際に参加しました。サルヴァドールのカーニバルを思い起こさせるような、このよさこい祭りに、もし機会あれば、よさこいをここサルヴァドールでもやってみたいと思う程、とても素晴らしい体験でした。この研修が私の本協会での会長になる大きなきっかけとなりました。講演、意見の交換や様々な活動への参加を通して、そして秘書を務めていたことで、本協会のことを良く把握しており、この大きな責任を担うことができると会長になることを決意しました。そして、2018年本協会の会長となり、2018年、2019年と会長を務め、2019年12月に行われた選挙により、2020年、2021年も会長として務めることになりました。

この全ての経験をもとに、バイーアでの日本文化の振興のために、本協会の役員が一同となり、本協会メンバーの増員、婦人会や青年会の強化、沢山の活動やイベントを行うことが出来ています。

【画像】ブラジル北東部日伯文化協会研修会 開催日(2019年6月1日、2日)
この研修は、ブラジル北東部の日伯文化協会の促進と強化を目的のもと、サンパウロから2人の講演者、日本での研修についての説明と宣伝のため、JICAからの代表者を招き、開催されました。バイーア州の9つの文化協会の代表が参加し、太鼓の演奏も行われました。

本協会で1番大きなイベントは、過去13回開催されているサルヴァドール日本祭りです。昨年の8月31日から9月1日の3日間にかけて行われたこの日本祭りには、5万人もの来場客がありました。

【画像】サルヴァドール日本文化祭り− 盆踊り 開催日(2019年8月30日、31日、9月1日)
ブラジル北東部で最大級の日本文化祭り。5万人の来場がありました。フードコートエリアには20のレストラン、若者エリア、物販エリアには39のお店、太鼓、踊り、歌、マジックなど様々な演し物が披露される2つのステージがあります。他にも、料理、ボードゲーム、折り紙や書道などのワークショップも開催しています。

【画像】新年号「令和」祝会イベント 開催日(2019年11月23日)
昭和、平成の年について伝え、令和の年をお祝いするイベント。100人もの出演者が武道、スポーツ、踊り、歌、太鼓をステージで披露しました。約300人の来場がありました。

サルヴァドール日伯文化協会は、婦人会、青年会、運動部、野球チーム、ゲートボールチーム、太鼓グループ、日本語学校、そして遺産管理部で構成されています。

どのグループも活発に活動しており、週末は何かしらのイベントが行われています。当会を通してバイーア州での日本文化を広め、継承していくことが出来ています。当会の野球チームに野球指導のJICAボランティアに来ていただき、所属する幼児、青年メンバー達と一緒にとても素晴らしい活動をしてくれました。

このような機会を下さったJICAには感謝の気持ちでいっぱいです。準備、受け入れ、コーディネーター、日系社会研修の全てが素晴らしく、大きな学びになりました。本協会から研修に参加した全てのメンバーが、研修で得た新たな学びを、ここで役立てようという気持ちで戻ってきています。昨年には、本協会の非日系のメンバーである芹田さんが非日系人として初めて研修に参加させて頂きました。彼女は、婦人会の副会長として沢山の活動に協力してくれます。とても積極的で心強い存在です。芹田さんと共に研修に参加した風間さんも、忘年会、新年会などの様々なイベントをコーディネイトしている文化活動の役員として、積極的に本協会を支えてくれています。婦人会の会長である砂野さんも、昨年研修に参加し、強いリーダーシップでJICAボランティアである松本やよい先生と共に何回もの料理教室を開催し、沢山の人を魅了しています。

私に今できることは、JICAが与えてくれたもの、教えてくれたもの、私が本協会の会長に誇りを持って、登りつめることが出来たことに大いに感謝することです。この研修へ多くの人が参加するように促していきたいと思います。