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【イベント報告】JICA横浜インターン生企画イベント「国際協力オンライン交流会~ブラジル日系社会の日本語教育~」を開催しました!

2022年2月14日

1月16日(日)午後、JICA横浜インターン生企画イベント「国際協力オンライン交流会~ブラジル日系社会の日本語教育~」を実施し、41名の方々にご参加いただきました。
今回は、JICA海外協力隊(2019年度1次隊/日本語教育)としてブラジルに派遣された松田智子さんと神谷樹さんに、ブラジル日系社会における日本語教育についてお話しいただきました。

参加者の方々の年代や立場はさまざまでした。将来JICA海外協力隊に参加してみたいという方や、経験者の方、日本語教育に携わっている方、日系社会に関心がある方もいらっしゃいました。また、学生の方にも多くご参加いただきました。

【画像】神谷さん(左上)、松田さん(右上)、司会のJICA横浜インターン生(下)

はじめに、JICA横浜インターン生からブラジル日系社会の成り立ちについてお話ししました。また、移住者の足跡をたどれるJICA横浜 海外移住資料館を紹介しました。そして、アイスブレイクとして参加者の方々が4~5人のグループに分かれて簡単な自己紹介をしました。その後、お二人から日系社会でのそれぞれの活動について発表していただきました。

松田さんは、ブラジル・サンパウロ州のピンドラーマ日本語学校に日本語教育隊員として活動。レベルも学年も違う生徒を1つのクラスで教えたり、モチベーションに差がある生徒たちのやる気を出したりするために行ったさまざまな工夫についてお話しいただきました。また、現在のブラジル日系社会の日本語学校で生じている後継者不足の問題や、学校のニーズに合わせた授業を行う必要性についても語っていただきました。
お話をふまえ、参加者同士でグループに分かれて実施したミニディスカッションでは、「日系日本語学校の後継者不足」や「若年層のモチベーションの維持」について話し合いました。あるグループでは、「現地の子どもたちにとって、日本語は使う機会がほとんどないため、遊びを通して楽しみながら学べる環境づくりが大切」との意見が出ました。

神谷さんは、ブラジル・サンタカタリーナ州のラーモス日伯文化協会に派遣されました。剣道や和太鼓など文化の継承を大切にしている任地で、日系人・非日系人への日本語授業や現地の行事に参加した経験を踏まえて、日本語指導だけではなく、けん玉や習字などの日本文化紹介、非日系の人達も巻き込んだ文化体験イベントを通じた日系社会と地域のつながり、野球やラジオ体操を通じた世代間のつながりを意識した活動について、お話ししていただきました。
参加者同士のミニディスカッションでは、「日系子弟の日本語習得を後押しするアイデア」を話し合いました。各グループからは、日本語指導の方法やスポーツなどの授業内外での活動、モチベーションの向上などさまざまな観点からの意見が出ました。

【画像】ご参加いただいた皆様

このように、本イベントは登壇いただいたお二人から活動先の状況や課題を共有していただくとともに、お二人が現地で感じた課題を参加者も一緒に考える場となりました。
年代や立場の異なるさまざまな方がブラジル日系社会の日本語教育について考え、交流する機会となったことを嬉しく思います。

JICA横浜では、国際協力や日系社会をテーマにした講演会を定期的に設けてまいりますので、またイベントを実施する際はご参加いただけますと幸いです。今回ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。(報告:JICA横浜インターン生 戸松、吉田)