イベント情報

【REPORT】 『森から世界を変える REDD+ プラットフォーム』第2回総会
2016年1月27日(水)15:00〜16:45 イイノホール(東京都千代田区)







『森から世界を変える REDD+ プラットフォーム』とは、REDD+の活動推進に向けて、民間企業・民間団体・政府機関・研究機関・関係省庁等を含めたオールジャパンで情報・経験を共有し、協働していくためのプラットフォームです。設立当初は40ほどだった加盟団体数が75(2016年1月末現在)となり、着々と取組を広げています。

2016年1月27日、2014年11月の設立総会以来2回目となる総会が、イイノホール(東京都千代田区)において開催されました。その概要をご紹介します。

開会挨拶および事務局報告

冒頭、事務局を代表して独立行政法人国際協力機構(JICA)地球環境部審議役/次長の宍戸健一氏から開会の挨拶があり続いてプラットフォームの第1年次の活動報告、年末に行われた実行委員会の報告がありました。その内容を受けて「運用方針の改定」として、新たに個人加盟(有識者)及び学生「サポーター」を受け付けることを盛り込むこと、また、第2年次の実行委員に新しく公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)が加わること、国際航業株式会社がビジネスモデル分科会の幹事団体に加わることが説明され、承認を受けました。

事務局報告の中で宍戸氏からは、COP21を受けて今後ますますREDD+と『森から世界を変える REDD+ プラットフォーム』の重要度が増している旨の見解が述べられました。

分科会報告・活動方針承認

引き続き、第1年次の各分科会の活動についての報告と、第2年次に向けた活動方針案が発表されました。

ナレッジ分科会については、国立研究開発法人森林総合研究所REDD研究開発センターの高橋正義氏が説明。第1年次に実施したナレッジセミナーなどの概要や、他機関が主催したシンポジウムなどに協力した実績などが報告されました。

情報発信分科会については、JICA地球環境部の森永太一氏が説明を担当。ウェブサイトやSNS、パンフレット制作などを通じて行ってきた情報発信の実績報告と、第2年次の活動方針として「REDD+事業を円滑に進めるため」と「理解層をより一層拡大するため」という2つの目的と課題を定め、より活発な情報発信を続けていく旨の発表を行いました。

ビジネスモデル分科会については、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの矢野雅人氏が担当。第1年次に実施した分科会において、ビジネスの観点からREDD+を議論する唯一の場として一定のプレゼンスを確立し、プラットフォーム加盟企業・団体以外にも多くの企業・団体の参加を得られたことなどを報告。第2年次に向けて、より具体的なビジネス化への議論や、定期的な情報交換などの機会を設ける旨の活動方針案の発表が行われました。

セミナー『COP21報告』

質疑応答を挟んで、総会の後半は名古屋大学の高村ゆかり教授による『COP21とパリ協定〜JCMとREDD+のこれから』と題した講演が行われました。

世界の平均気温上昇を2度未満に抑えることや、今世紀後半には温室効果ガス排出を「実質ゼロ」にするという高い目標を明記、さらにはREDD+の実施を奨励し、JCMなどの市場メカニズム導入を承認した「パリ協定」に対して、高村氏は評価をしているとのこと。

一方で、COP21に向けて提出された世界各国の削減目標だけでは、2度目標の達成は困難であり、今後、各国が協定に従って誠実に温暖化対策を前進させ、各国の削減目標をいかにして引き上げていけるかが温暖化防止対策のカギとなるなど、興味深い内容の講演となりました。

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