現職参加について
(派遣期間:1年~2年)

現在職業を持っている方が、ご自身のお仕事を協力隊参加後も継続できる制度が、休職措置等で身分を所属先に残したまま参加する「現職参加」です。
JICAでは、企業や官庁など関係各方面に対して、「現職参加」へのご協力お願いをしており、2018年秋募集から所属先による雇用継続を支援するための「現職参加促進費」を導入する等、より現職参加しやすくするための制度を設けています。また、派遣期間と訓練期間等の合計で2年間とすることのできる「派遣期間選択制度」も設けています。
現職参加を希望する方は、応募することについてあらかじめ所属先の上司などに相談されることを強くお勧めします。また、JICAから直接、所属先に制度を説明することも可能ですので、適宜ご相談ください。

国家公務員の方

国家公務員が現職参加をする場合、下記のいずれかの措置が考えられます。

  1. 「国際機関などに派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律」(昭和45年法律第117 号)に基づき「派遣職員」としての身分での参加。この場合、応募書類を提出する前に予め所属先に応募する旨を伝え了解を得ることと、応募職種が 所属先の本来の業務と関連していることが条件となります。
  2. 「国家公務員の自己啓発等休業に関する法律」(平成19年法律第45号)に基づき、各所属先の任命権者の承認を得た上で、「自己啓発等休業」(無給休職) としての参加。(「人事院規則25-0号」等をご参照下さい。)承認の請求は、所定の書類により自己啓発等休業を始めようとする日の1ヶ月前までに行うこととなっていますが、職場の理解を得て支障なく参加するために、早い段階で上司等に相談されることをお勧めします。

地方公務員の方

地方公務員が現職参加する場合、下記のいずれかの措置が考えられます。

  1. 「外国の地方公共団体の機関等に派遣される一般職の地方公務員の処遇等に関する法律」(昭和62年法律第78号)に基づき各地方自治体が制定した条例(通称:派遣条例)の適用による、「派遣職員」(有給休職)としての参加。
  2. 「地方公務員法」(昭和25年法律第261号)第26条の5に基づき各地方自治体が制定した条例の適用による、「自己啓発等休業」(無給休職)を利用しての参加。
    具体的な対応は個々のケースにより異なり、また応募書類提出前に事前の承認を取り付けることが必須条件となる場合があります。応募の前に予め所属先の関係部局(人事等)にご相談されることをお勧めします。

民間企業・団体にお勤めの方

民間企業・団体の中にも、JICA海外協力隊への現職参加を認めるところが増えてきました。社員・職員の現職参加派遣実績のある企業・団体のべ2,000団体以上には、次のケースがあります。

  1. ボランティア参加のための労使協約・覚書を締結している企業・団体
  2. ボランティア参加のための社内規定を制定している企業・団体
  3. ボランティア休職制度を有する企業・団体
  4. 休職規定を運用している企業・団体

現職参加を希望する場合には所属先の了解を得る必要があります。この場合、応募書類提出前に了承を得ないと現職参加のための身分措置ができないこともありますので、所属先の上司などには早期に相談されることをお勧めします。

※民間企業が、グローバル人材育成として社員を派遣させる「JICA海外協力隊(民間連携)」では派遣国や派遣期間をカスタマイズできます。

派遣期間選択制度

派遣期間選択制度は、現職参加者のボランティア事業への参加環境を一層整えることを目的に導入された制度です。所属先の要望や承認がある場合は、概ね1年6か月から1年8か月または2年間、いずれかの派遣期間を選択することができます。概ね1年6か月から1年8か月を選択した場合、参加期間は派遣期間と訓練期間の合計で2年間となります。

(1) 応募資格
派遣期間選択制度を申請する場合、以下の2項目を満たしている必要があります。
  • 青年海外協力隊、日系社会青年海外協力隊、シニア海外協力隊、日系社会シニア海外協力隊のいずれかであること。
  • 現職参加制度適用者であり、所属先から派遣期間を2年間もしくは概ね1年6か月から1年8か月とする要望や承認があること。
(2) 応募方法
合格後に、所属先が要望または承認する派遣期間を記載した「参加形態申告書」を提出します。
(3) 留意事項
派遣のタイミングにより、派遣期間が概ね1年6か月から1年8か月未満となる場合があります。
  • ※「参加形態申告書」とは、訓練入所2ヶ月半前に、現職参加予定者がJICAに対して提出する書類です。
  • ※本制度に関してご不明な点などは、青年海外協力隊事務局 参加促進課にご照会ください。

人件費補てん制度

2017年秋の行政事業レビューにおいて、外務省事業であるODA(ボランティアの在り方)が対象となり、評価者から「ボランティアの人件費補てんの抜本的見直し」の指摘がありました。この指摘を受け、人件費補てん制度は、2018年度春募集以降廃止となりました。

現職参加促進制度

現職参加促進費は所属先が現職参加者を継続して雇用することを促進するための経費として所属先に支払われ、使途も所属先が決定します。隊員本人に支給されるものではありませんので、ご注意下さい。
現職参加促進費のご案内

お問い合わせ先

JICA海外協力隊募集事務局
TEL:045-410-8922
E-MAIL:contact@jocv.info
TEL受付時間 平日10:00~12:00、13:00~19:00(土日祝日を除く)