震災をきっかけに見つめ直した
「自分の役割」と「理学療法の意味」。
大学卒業後、理学療法士の国家資格を取得し、福島県の障害者施設で働いていたときに、東日本大震災と原発事故が発生しました。避難生活を強いられ、「衣食住をどうするか」の選択を繰り返すという状況下では、理学療法士の仕事が求められることはありません。この出来事がきっかけとなり、あらためて自分の役割や理学療法の意味について自分自身に問い直しました。
東京の実家へ戻り、新たな職場で再び理学療法士として勤務しましたが、2年の契約が切れるタイミングで思い立ったのが、青年海外協力隊です。震災後、自分の仕事を見つめ直すなかで「理学療法が広まっていない国を見てみたい」という思いが膨らんできたため、良い機会だと思い応募を決めました。
開発途上国への旅行の経験はあったものの、長期滞在は初めてです。未知の世界で活動することに漠然とした不安はありましたが、派遣前訓練などで得た情報をもとに持ち物を準備。私の決断を尊重し、心配しながらも快く送り出してくれた職場の方々や家族には感謝しています。
