2023年度1次隊 鈴木隊員の活動紹介

2024.05.15

2023年度1次隊 鈴木隊員の活動紹介

氏名/隊次:鈴木清花/2023年度1次隊
職種:食用作物・稲作栽培
任地:チランガ
配属先:マウントマクル農業研究所

1.自己紹介
 2023年度1次隊として2023年7月に食用作物・稲作栽培という職種でザンビアに赴任している鈴木清花です。農業省管轄化のマウントマクル農業研究所に配属され、主に研究所内の圃場で稲の試験栽培や、周辺農家へ稲作指導などの活動をしています。私はザンビアに来る前の2023年3月まで、東京農業大学に在籍していて、協力隊は大学を卒業して新卒参加になります。参加したきっかけは、高校生の時に何気なくみていたYouTubeで協力隊の存在を知り自分も挑戦してみたいと強く思ったこと、生きるために欠かせない食を支える農業を通して、世界を広い目でみてみたいと思ったからです。
 ザンビアに来て9か月が経った今、これまでの活動における苦労や喜びを今回寄稿させていただきます。

2.苦労したこと
 赴任してからこれまでたくさんの壁にぶつかりました。環境、言語、文化、価値観の違いは想像以上に大きかったです。学生時代から、途上国を中心に様々な国に渡航し、そこでの生活を楽しめていた経験から、上記のような違いは自分にとってそこまで大きな問題ではないと思っていました。しかし、これまでは大学の長期休みを利用して行っていたので長くても滞在期間は1か月ほどでしたが、いざ「腰を据えて現地に生活する」、「現地の人々と一緒に仕事をする」となると話は大きく変わりました。疲れて家に帰っても電気や水が使えなかったり、相手はそんなつもりはないのに、自分にとってはストレスに感じてしまう場面が多かったりと最初の数か月は色々と悩みました。ザンビアの人々とうまく分かり合えずに落ち込み、距離を置いたことも何度かありました。

3.克服するために工夫したこと
 そこで1度、「自分は日本人であること」を忘れてみました。それまでの私は日本人であることを理由に、無意識に自分の考えを正当化して通そうとしたり、相手との壁を作っていたことに気づきました。それからは、あえて相手のペースに合わせてみたり、信頼できる同僚や農家の家に泊めさせてもらい同じ釜の飯をみんなで囲んでたわいない会話で盛り上がったり、自分もザンビア人の一員になるように意識して過ごしました。すると今まで見えなかったことが見えたり、相手の自分への対応にも自然に納得することができたりするようになりました。もちろん「日本人らしい」価値観や規律などはとても大事なことだと思っています。しかし、最初からそれらを相手に受け入れてもらうのはとても難しく、まずはお互いの信頼関係をしっかり築くことがとても大切だと実感しました。

4.喜び
 生活にも慣れ、お互いの信頼関係も構築されてきた今、朝、配属先に行くと必ずみんなが私に「おはよう!調子はどう?」と挨拶して手を振ってくれます。稲の栽培指導をしている村に行くと「あなたを待っていたよ!」と農家が話してくれます。いろいろ大変なことも多いですが、外国人の私を受け入れてくれて、困っていたら助けてくれるザンビア人の温かさに触れる機会が多くなり、ザンビアに来て良かったと心から思うと同時に、これから先の限られた時間を大切にして、ザンビアの人々に溶け込みながら一緒に活動していけるように精進したいと思います。

※写真上は配属先での調査風景、写真下は農家圃場での収穫風景

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