日中協力地震緊急救援能力強化計画プロジェクト

Japan-China Cooperation Plan of Earthquake First-aid Capacity Training

終了案件

国名
中華人民共和国
事業
技術協力
課題
水資源・防災
協力期間
2009年10月~2013年3月

プロジェクト紹介

地震が多発する中国では、地震災害対応体制を整備していますが、2008年の四川大地震発生時は効率的な対応が課題となりました。災害応急対応人材(地方行政官や救助隊員など)の能力を強化するために訓練施設などの整備は進んでいますが、研修を実施する人材、研修に必要なテキストや体系だったカリキュラムの整備が急務となっていました。日本はこれまでも過去の災害事例を教訓として災害対応を担う人材の育成に取組んできました。この協力では、この経験を活かし、同国で災害対応・救助の指導者となる人材の育成やカリキュラムの整備、訓練所やモデル地方でのOJT指導などを通じて、地震災害対応能力の強化を行いました。

協力地域地図

日中協力地震緊急救援能力強化計画プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • 2009年11月に実施のキックオフセミナー。プロジェクト関係者と応急対応分野の専門家およびカウンターパートでプロジェクトの事業計画や方向性について議論した。 

  • 京都大学防災研究所の林春男教授による危機管理や災害対応に関するカウンターパートへの指導の様子。中国に適した危機管理体制をカウンターパートに検討してもらう基礎情報を提供している。 

  • 新潟県の宗村職員による講義。新潟県中越地震を踏まえて改訂した新潟県の地域防災計画の作業内容やそのコンセプトに関する指導の様子。これを踏まえ、新潟県でも導入している災害対応タイムスケジュールを中国側で作成し始めている。 

  • シミュレーション訓練の準備をするカウンターパート。モデル省、研究テーマ毎に小グループを構成し、専門家がいない間にも作業を進めている。 

  • 地震発生時のシミュレーション訓練を行う雲南省の関係者。予め条件と各人の役割を設定した上で、その条件の下で仮に地震が発生した場合に何をどの順番で手配することが必要か検討するもの。 

  • 救助分野専門家とカウンターパートの集合写真。東京消防庁から派遣の長沢長期専門家(前列左から3番目)を筆頭に、日本の政令市消防局から短期専門家を派遣しオールジャパン体制で、中国の震災救助技術の向上に努めている。 

  • 北京市郊外の国家地震緊急救援訓練基地にて、短期専門家による基地教官の指導。 

  • 短期専門家によるブリーチング(安全効率破壊)の指導。今回、新たに供与した油圧式の大型カッターを用いたブリーチング技術を指導。新しい機材導入と言うこともあり、安全管理も徹底して指導した。 

  • カウンターパートによる地方省地震緊急救援隊幹部への指導。専門家より指導受けたカウンターパート(中国地震応急捜救センターの救助技術指導教官)がOJT(On the Job Training)にて研修に参加した地方省の救助部隊幹部に指導を行っている。 

  • 東日本大震災には、カウンターパートを含め中国の救援チームが大船渡にて救助活動を実施。休暇一時帰国中の長期専門家と中国への帰国前に再会し、救助活動の状況などを共有した。ニュージーランドのクライストチャーチで発生した地震災害への救援活動にもカウンターパートが参加するなど、プロジェクトで学んだ技術を活かし世界で活躍している。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

関連・連携プロジェクトはありません。

本プロジェクトの他の期・フェーズ

本プロジェクトの他の期・フェーズはありません。