ペルーにおける地震・津波減災技術の向上プロジェクト

Project for Enhancement of Earthquake and Tsunami Disaster Mitigation Technology in Peru

終了案件

国名
ペルー
事業
技術協力
課題
水資源・防災
協力期間
2010年3月~2015年3月

プロジェクト紹介

環太平洋地震帯にある、地震・津波多発国のペルー。2001年、2007年と相次いで発生したマグニチュード8を超える大地震によって、同国は数百名の死者と数万の建物の倒壊・大破という大きな被害を受けました。海溝型地震は周期性を持って繰り返し発生するため、ペルーでは今後も同様の地震・津波が発生することは確実で、中でも日干しレンガ住宅で暮らす貧しい人々などが大きな被害を受けると予想されています。この協力では、かつて設立を支援した日本・ペルー地震防災センターとの協力のもと、将来の地震・津波被害リスクを的確に予測し、被害を軽減するための技術の研究・開発を支援しました。

協力地域地図

ペルーにおける地震・津波減災技術の向上プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • 地震国ペルー1/ペルーは日本と同様に環太平洋地震帯に位置する地震・津波多発国であり、これらの災害は同国の社会・経済開発にとって大きな障害となっている。近年では、2001年にペルー南部の沖合を震源とするマグニチュード8.4の地震が発生、2007年にはイカ州沖でマグニチュード8.0の地震が発生し、500人を超える死者と8万棟を超える建物が倒壊・大破した。 

  • 地震国ペルー2/ピスコ市では伝統的な日干しレンガ(アドベ)づくりの家屋など、耐震性の不十分な建物の倒壊により多くの住民が不自由な避難生活を余儀なくされた。 

  • プロジェクトの開始/JICAは、1986年からから1991年に実施した「日本・ペルー地震防災センタープロジェクト」によって、日本・ペルー地震防災センター(以下、CISMID)の設立に協力した。以来、CISMIDは、JICA及び日本の大学・研究機関と20年以上の長きにわたって、協力・交流を続けており、過去の日本の技術協力及び日本への留学等によって育成された人材がCISMIDの中核的な役割を担っている。本プロジェクトは、かかる協力関係を基礎として形成されたものである。(写真提供CISMID) 

  • 国際ワークショップ/プロジェクトは2010年3月にCISMIDで行われた国際ワークショップの開催を皮切りに開始した。その直前の2月末に起きたチリ大地震は多くの人々の防災意識を再喚起し、約500人が参加した。(写真提供千葉大学) 

  • 震災復興の経験を伝える/日本はこれまでに数多くの災害を経験し、その都度、早期に立ち直ってきた。プロジェクトの本格開始に合わせて、2007年のピスコ地震からの復興事業を行っているピスコ市を訪問し、事業の進捗状況や制度を調査するとともに、日本における阪神・淡路大震災などからの都市復興の経験を伝えた。(写真提供千葉大学) 

  • 専門家活動(微動観測1)/供与された機材(微動計)を使って地盤の特性を調査した。同じリマ首都圏内であっても地盤状況によって揺れやすさに違いがある。(2010年8月、於Parque de la Reserva)(写真提供千葉大学) 

  • 専門家活動(微動観測2)リマ市内の学校のグラウンドで微動表層波計測を行っている。プロジェクトでは様々な調査研究をもとに地域での地震・津波防災への取組みの促進を目指している。(2010年8月、於Colegio Maristas)(写真提供千葉大学) 

  • 啓発センター:子ども向け防災教育教材 

  • 地震調査研究と防災のためのペルー日系センターで、地震の揺れによる壁面ダメージ計測をするセンター員たち。日本と同じく地震大国のペルーでは、日本の援助で地震・津波減災技術の向上プロジェクトが進められている。(写真提供:岡原 功祐) 

  • 地震調査研究と防災のためのペルー日系センターで、地震の揺れによる壁面ダメージ計測をするセンター員たち。日本と同じく地震大国のペルーでは、日本の援助で地震・津波減災技術の向上プロジェクトが進められている。(写真提供:岡原 功祐) 

関連情報

関連・連携プロジェクト

関連・連携プロジェクトはありません。

本プロジェクトの他の期・フェーズ

本プロジェクトの他の期・フェーズはありません。

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