サイクロン「ナルギス」被災地小学校兼サイクロンシェルター建設計画

The Project for Construction of Primary School -cum- Cyclone Shelter in the Area Affected by Cyclone “Nargis”

終了案件

国名
ミャンマー
事業
無償資金協力(贈与契約(G/A))
課題
水資源・防災
贈与契約(G/A)締結(供与期限)
2009年12月~
供与額
5.81億円

プロジェクト紹介

2008年5月、大型サイクロン「ナルギス」の襲来で、死者・行方不明者約14万人、総額約40億ドルの被害を受けたミャンマー。被災地では約4,000校の小学校を含む多くの建物が崩壊し、同国政府は国際機関などの支援を得つつ復旧を進めていましたが、災害時の避難機能を持つ学校は15校に過ぎず、今後の被災が大いに懸念されていました。この協力では、全647校のうち517校が全壊、残り130校も大きな被害を受けたエーヤワディ管区のラブタとボガレ地区で、災害時の避難機能を持つ小学校20校の建設を支援しました。これにより、同地域の教育環境の改善とともに、周辺住民のサイクロン被災のリスクの軽減に寄与しました。

協力地域地図

サイクロン「ナルギス」被災地小学校兼サイクロンシェルター建設計画の協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • 【協力実施前】ミャンマーは、2008年5月2日~4日にかけて襲来した大型サイクロン「ナルギス」により、死者・行方不明者約13.8万人、被害総額約40億ドルという甚大な被害を被った。中でもエーヤワディ・デルタ地帯は、標高が1メートル未満から3メートル程度であり、さらに大小の河川が人体の血管の様に張り巡っていることから、河川を逆流した7メートルもの高波により川沿いで生活していた住民を直撃した。また、サイクロン「ナルギス」は強風を伴っていたこともあり、多くの家屋が損壊している。(管区の中心地ラブタタウンシップ) 

  • 【協力実施前】強風を伴ったサイクロン「ナルギス」は、エーヤワディ・デルタ地帯に上陸した時点で風速時速240キロメートル(秒速66メートル)であり、未曾有の強風によりタウンシップの多くの建物を破壊した。 

  • 【協力実施前】サイクロン「ナルギス」による人的および家畜などの被害は、高い丘・建物などが近隣にないため、浸水を避ける事ができなかったことから、多くの人々が水に呑みこまれ流されている。助かった人々の中には、近くのヤシの木に登って8時間もの間、水が引くのを待っていたと言う村民もいた。なお、村落では2階建ての建物は数少なく、この村での写真の建物2階で難を逃れた多くの村民がいた。 

  • サイクロン「ナルギス」により、多くの子供達が被害を受けており、親を亡くした子どもたち、兄弟を亡くした子どもたち、友達を亡くした子どもたちの心の傷は未だ癒されていないが、写真の様な笑顔を見ると逆にこちらが癒されて来る。子供たちは、仮設教室ながらも学ぶ意欲は十分であり、地域の早期復興・修復などが人々への癒しに繋がると思われる。(写真5の協力実施前) 

  • この協力で建設された小学校兼サイクロンシェルター(写真4の協力実施後) 

  • 被災地における対象村落および仮設小学校の状況(写真7の協力実施前) 

  • この協力で建設された小学校兼サイクロンシェルター(写真6の協力実施後) 

  • 被災地における対象村落および仮設小学校の状況(写真9、10の協力実施前) 

  • この協力で建設された小学校兼サイクロンシェルター:外観(写真8の協力実施後) 

  • この協力で建設された小学校兼サイクロンシェルター:内部(写真8の協力実施後) 

関連情報

関連・連携プロジェクト

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本プロジェクトの他の期・フェーズ

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