地方行政に関連する法令集の編纂

法令や条例等の法規範に基づく行政運営を行うことは、法治国家における行政の基本原則です。国や地方を問わず、公務員はそれらの法令を基礎知識として体系的に十分に理解し、業務に従事しなければなりません。

この基本原則はカンボジアにおいても同様です。しかしながら、日本とは異なり、法令がデータベース化されていません。また、国内の出版社から法令集などが出版されることも稀であり、公務員が業務の遂行において必要な自分の組織や業務に関連する法令にアクセスすることが簡単ではないという現状があります。

そこで、本プロジェクトでは、内務省および地方行政体の職員が業務上必要とする法令・ガイドライン等を収集し、法令集として編纂しました。法令集には、憲法をはじめ、地方行政制度および地方分権化・業務分散化改革に関する法令計79本が掲載されています。

上記の法令集を本プロジェクトは製本化し、920部を内務省の関係部局、首都・州・市・郡・区の知事・副知事・行政長に配布しました。また、編纂した79本の法令を内務省行政総局のホームページにアップし、誰でも容易にアクセスできるようにするとともに、研修局のフェイスブック(Facebook)で周知しました。

この法令集は、普段の業務に役立てられるのみならず、研修局が研修を実施する際の参考資料としても活用されます。法令集の編纂・配布を通じて、職員の法令に関する知識・理解が深められ、法令に基づく行政運営の意識がより高まることを期待しています。

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