第3回看護師・助産師国家試験 評価会議を開催しました(2023年6月30日)

持続可能な保健人材開発・質保証制度整備(DQHP)プロジェクトでは、ラオスにおける医療従事者の免許登録制度を確立すべく、その一環として、看護師・助産師国家試験の創設・実施を支援しています。

本年2月に実施された第3回看護師・助産師国家試験に係る全ての活動を評価し、次回以降に向けた改善・変更点について議論するため、6月15日に第3回看護師・助産師国家試験評価会議が開催されました。

会議には、カウンターパートである保健人材カウンシル(HPC)、看護助産委員会の他、ラオス全国で看護師・助産師の人材育成に携わる関係者約80名が会場/オンラインで参加しました。また、看護師・助産師の能力強化を支援する国連人口基金(UNFPA)やアジア開発銀行(ADB)をはじめとする開発パートナー機関も参加し、参加者による発表・議論を見守りました。

会議では、看護助産委員長及び副委員長が、第3回国家試験に係る活動を詳らかに振り返るとともに、今後に向けた改善策を提起しました。特に、DQHPプロジェクトの2023年末終了を控え、今後継続的に実施していく上での課題が多面的に共有され、参加者は方策について意欲的に議論しました。

また、会議では、DQHPプロジェクト日本人専門家より、国家試験に係る過去5年間の活動や主要な成果の振り返りと、活動によるインパクト評価についても共有しました。評価では、国家試験に対する継続的な支援を通じて、試験問題作成等に参加した教員らの能力強化が後押しされ、教育現場においても肯定的な変化が見られたことが明らかになりました。教員に対するインタビューでは、ある参加者が「国家試験の出題範囲作成に取り組んだことで、自分が元来得意でなかった領域を改めて勉強し直し、学生への指導内容の充実化を図った」と語ってくれた結果が印象的でした。

国家試験制度が、ラオスの看護師・助産師の免許登録制度における重要なメカニズムとして今後も改善・発展を続けるとともに、教員能力強化の側面からも専門職の質改善に包括的に貢献し続けることを祈っています。

議長団(壇上向かって右側が虎頭恭子DQHPチーフアドバイザー)

議長団(壇上向かって右側が虎頭恭子DQHPチーフアドバイザー)

第3回国家試験の活動について発表する看護助産委員長

第3回国家試験の活動について発表する看護助産委員長

プロジェクトの活動による成果について共有する永谷紫織専門家

プロジェクトの活動による成果について共有する永谷紫織専門家

集合写真

集合写真