ダッカ市民の交通安全に対する意識が分かりました

本プロジェクトフェーズ1では、ダッカ市民の交通安全に対する「マインドセット」の現在の状況を知ることを目的にベースライン調査を実施しました。これは、QRコードを用いたウェブサイトによるアンケート方式を採用し、ダッカ市民の交通安全に係る「知識、行動、社会規範」を知るとともに、カウンターパート機関であるダッカ首都圏警察(DMP)が実施する交通安全教育・周知活動に対する満足度を理解するものです。
JICA専門家チームは、上記に対する33の質問項目を用意し、2021年9月から4か月間ダッカ首都圏の129ワード(行政区画)を対象として、1ワードあたり平均50サンプルを目標に実施し、合計7,215人の参加者からの回答を得ました。

調査から分かった特徴は以下のとおりです。

  • 基本的な交通ルールの理解度は、地区による違いはあるものの総じて高い傾向となり(80~90%が理解しているとの回答)、交通安全に対する意識は高いという結果となった。
  • 一方で、道路上での危険な行動については、ある程度許容されていることから、知識と行動に差があることが分かった。
  • 特に、交通事故やヒヤリハットについては、多くの人が経験したと回答しており、歩行環境は危険と多くの人が感じていることが分かった。(事故・ヒヤリハットの経験率はそれぞれ23%、33%)

なお、回答していただいた方は、ほとんどが男性であったことから、フェーズ2におけるプロジェクトでの活動においては、女性のダッカ市民への交通安全教育・周知などへの参加を一層促すとともに、市民に向けた交通安全への動機付けのための効果的な教育や広報活動を検討していきます。

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QRコードを介した非接触型調査への参加方法説明

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QRコードを読み込む市民

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ポスターを掲示する調査調整員

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調査に参加する市民