運営指導調査の実施(2023年11月)

2023年11月14日(火)~24日(金)にかけて、JICA本部による運営指導調査が実施されました。運営指導調査チームは、2023年度の対象地域であるアヌラダプラ、ヌワラエリヤ、バドゥッラの3県を訪問し、対象農家グループ5カ所と伝統市場、近代市場それぞれ3カ所を訪問し、対象農家や流通関係者に対するヒアリングを行いました。対象農家からは、SHEP活動に参加した結果新しい販売先を開拓できたことや、市場ニーズを踏まえて栽培時期をずらし高値で販売できるようになったことなどが紹介され、早速SHEP活動の成果が現れつつあることが確認されました。また流通関係者からは、市場調査時のSHEP対象農家との面談を通じて新しい調達先が見つけられたことや、出荷基準を確認したことで品質を確保しやすいなど、有益な効果が期待できるという声が寄せられました。

伝統市場であるThambuththegama DEC(タンブッテガマ卸売市場)とDambulla DEC(ダンブッラ卸売市場)では、サプライチェーンアクションプランであるポストハーベストロス削減と種子販売センター設立に関する活動について関係者へのヒアリングを行い、対象活動の妥当性や期待される効果についての認識を確認しました。

11月23日(木)は、運営指導調査の取り纏めとして、農業局局長の事務所にてKnowledge Sharing Workshopを開催しました。ワークショップでは、相川専門員による運営指導調査の結果が報告されたほか、SHEPマスタートレーナーによる各県での活動報告、SHEP課題別研修参加者による日本およびケニアでの研修成果とアクションプランの発表、専門家チームによる2024年度の活動計画の発表、JICAスリランカ事務所野口次長による農業セクターにおける協力方向性に関する発表が行われた後、スリランカでのSHEPアプローチの制度化に向けた協議が行われました。SHEPマスタートレーナーなどカウンターパートは、運営指導調査を通して相川専門員から具体的なアドバイスを受け、前向きな意見交換を行うことができ、モチベーション向上に繋がる大変有意義な機会となりました。

農家グループとの意見交換(Kadiyangalla, Anuradhapura)

農家グループとの意見交換
(Kadiyangalla, Anuradhapura)

伝統市場DumbullaDECの訪問(Dumbulla、Mathale)

伝統市場DumbullaDECの訪問
(Dumbulla、Mathale)

Knowledge Sharing Workshop での集合写真(DG事務所、Peradeniya)

Knowledge Sharing Workshop での集合写真
(DG事務所、Peradeniya)