効果的な公共投資管理のための能力強化プロジェクト

財務省国家計画局（NPD）は、公共投資計画（PIP）を含む開発計画の策定と、同計画を踏まえた公共投資事業の審査を担当しており、スリランカの開発政策策定や公共投資・開発事業において中心的な役割を果たしています。JICAはこれまで、公共投資事業申請書の改定、各種研修を通じた能力強化、案件情報管理システムのデモンストレーション版作成等を支援してきました。 しかしながら、PIP作成プロセスにおいて、スリランカ政府内で一元的に予算策定、管理を担当している財務省国家予算局（NBD）との間の連携が不十分であるため、PIPに基づく効果的・効率的な公共投資予算の編成が阻害されているという課題があります。

本事業は、PIMプロセスの効率化、PIMプロセスを管理するためのITシステムの実用化を含むPIM体系全体の改善、およびNPD・財務省関連部局及びライン省庁の能力開発を行います。これによって改善されたPIM体系がNPDとパイロット省庁で運用、他省庁へ展開される環境が整備されることを目指します。

１）上位目標：改善された公共投資管理（PIM）体系が全ライン省庁で運用される
２）プロジェクト目標：改善された PIM 体系がNPDとパイロット省庁で運用され、他省庁へ展開されるための環境が整備される。
３）成果：
１.プロジェクトの申請、審査、優先順位決定プロセス（PIMプロセス）を改善し、予算編成プロセスとの整合性を図る。
２. PIM プロセスを管理するために、ISPP が NPD により実用化される。
３. NPD、財務省関連部局、パイロット省庁の PIM プロセスに関する能力が強化される。