政府職員を対象としたジェンダー啓発トレーナー向け研修を実施しました

2024年3月12日~13日にかけて、国立有機農業センター(NCOA)ユシパンにて、県職員、農業普及員、NGO職員、プロジェクトのカウンターパート職員の合計18名(男性10名、女性8名)を対象としたジェンダー啓発トレーナー向けの研修(ToT)を実施しました。

SHEPアプローチでは、ビジネスとしての農業を普及するためにジェンダー平等が小規模園芸農家の農業経営に不可欠な要素であると考えられています。本研修は、政府職員がジェンダーに関する意識とスキルを向上させ、対象農家に対するジェンダー啓発研修を効果的に行うことができるようになることを目的に実施されました。研修の実施のためプロジェクトには、ジェンダー主流化短期専門家が3月4日から22日まで派遣されています。

研修初日は、午前中にジェンダー課題やジェンダー平等についての講義が行われ、その後、グループワークで、ビジョニング(Visioning):世帯メンバーが3年後に目指すゴールや1年ごとの目標を設定し、その過程に至る活動を大判の紙に描いていく手法を学びました。その実践をもとに、ビジョニングとは何か、ビジョニングはどのように農家の利益となるかを、ブータンの文化や文脈に沿って、参加者全員で理解を深めました。

2日目は、3つのジェンダー分析ツール;①Activity Profile、②Daily Activity Profile、③Access and Control Profileをグループに分かれて実践し、ジェンダー分析結果とビジョニングの結果をどのように関連付けて、農家のモチベーションを高めるかを議論しました。

普及員たちは2日間の研修を通じて理論を学び、実践を行い、ジェンダーについて深く理解したようです。農家への研修に大きな自信をつけたとのコメントが複数ありました。3月下旬からは、普及員による対象農家へのジェンダー啓発研修が各Gewog(郡)にて展開されます。

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1. センター長による開会の挨拶

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2. ビジョニング(Visioning)実施の様子

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3. Activity ProfileにおけるActivityの書出し

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4. Access and Control Profileの結果