母子保健サービス提供のデータ分析とその活用強化研修(県レベル・スーパーバイザー対象)の実施

パキスタンでは、地域母子保健活動を行うレディヘルスワーカー(LHW)、LHWを監督するレディーヘルススーパーバイザー(LHS)、保健医療施設で母子保健サービスを提供するレディヘルスビジター(LHV)、医師が妊産婦、新生児ケアのため働いています。また、県にはこれら保健医療ワーカーを監督支援する、スーパーバイザーとして、県コーディネーター、フィールドプログラムオフィサー、ソーシャルオーガナイザーなどが配置されています。

パンジャブ州では、これら保健医療サービス提供者が、実施した産前・産後健診などの保健サービス・業務記録を毎月報告しており、その一部の情報はデジタル化され、データベースとして州保健局が管理運用しています。各保健医療施設のレベルから、県、州全体まで包含してデータ収集・活用できるこのシステムは、受益者へのサービス提供状況の把握や政策立案の上で有用で、データの質の管理は、有効なシステム運用の上で欠かせません。

プロジェクトでは、母子保健の保健医療サービスの質の向上をめざしたモニタリング・スーパービジョン強化のため、県スーパーバイザーが、同データベースなどで収集されたデータの分析・利活用がさらに行えるよう、データ分析・活用強化研修を2023年7月に実施しました。研修は講義、コンピューターを使用したデータ分析実習、グループワークで構成され、講師・参加者の積極的な参加がみられ、参加者から高評価を得て2日間の研修が終了しました。対象3県であるカネワル県、ムルタン県、ベハリ県の県レベルのスーパーバイザーら合計28人が研修受講しました。

プロジェクトでは、研修後の学びの活用・実践の強化のため、今後もプロジェクト対象地域の実績検討(パフォーマンスレビュー)会議等における実地研修を通し、カウンターパートのデータ分析能力、及びデータ利活用の実施強化を行っていきます。

データ分析実習

データ分析実習

プロジェクト講師による講義

プロジェクト講師による講義

研修会場の様子

研修会場の様子