湿地マッピングワークショップの開催(成果1)(2023年9月)

本プロジェクトで開発中の湿地マッピング手法のペルー政府機関職員との共有を目的とし、湿地マッピングワークショップを、2023年8月9、10日にロレト州イキトス市、8月23日、24日にサンマルティン州モヨバンバ市、9月5、6日にウカヤリ州プカルパにて開催した。参加者は、環境省、農業灌漑開発省、州政府、その他の関連機関における衛星画像やGIS解析の担当技術者で、3州合計で43名が参加した。

ワークショップでは、衛星画像を活用した湿地マッピングが誰にでもできるよう、無償のソフトと衛星画像を使用した。現地調査方法でも同様に無償スマートフォンアプリを使用、更に、インターネット接続ができない状況を勘案、現地調査用の地図や解析済み衛星画像等を事前にスマートフォンに取り込み実習を行った。

初日は衛星画像解析の基本技術、そして、現在プロジェクトで開発中のアグアヘ(オオミテングヤシ)と呼ばれる樹種を指標とした湿地林・泥炭マッピング手法と適用事例について説明するとともに、検土杖を用いた泥炭土壌の検証調査についても説明した。2日目には、参加者の担当地域を対象に画像解析の実習を行い、その成果について発表を行った。

参加者に対しワークショップ評価のアンケートを実施、43名から回答が得られた。理解度については、40%よく理解できた、32%が理解できた、28%が余り理解できなかった、また改善点については、より長い時間をかけて欲しいとの要望が挙げられた。殆どの参加者が同様のワークショップへの参加継続意思をしており、今後は、今回の結果を踏まえ、より良いワークショップを提供していく。

オープンソースソフトを使用した衛星画像解析 (8月10日、Loreto州Iquitos)

オープンソースソフトを使用した衛星画像解析
(8月10日、Loreto州Iquitos)

スマートフォンの無償アプリを活用した現地調査実習 (9月5日、Ucayali州Pucallpa)

スマートフォンの無償アプリを活用した現地調査実習
(9月5日、Ucayali州Pucallpa)

ワークショップ参加者による成果発表 (9月6日、Ucayali州Pucallpa)

ワークショップ参加者による成果発表
(9月6日、Ucayali州Pucallpa)