新規対象校への第1回研修を開催しました

PLEACは、新たに30校(グループ2)を対象校に加え、グループ1の7校を含め合計9地域37校で活動しています。2023年10月、新たな対象校の校長と教員に対して第1回の研修を行いました。

・ToT(Training of Trainers)
教員研修の講師は各地域のスーパーバイザー(SV)が務めます。そのため、各研修に先立ち、10月上旬に24名のSVを対象としたToTを行いました。ToTの講師は、プロジェクトの活動主体であるヨルダン側教育省メンバー(Working Group:WG)が担います。

・校長研修
校長研修では、30校の校長が集まり、これまでの学校現場での経験や取り組みを振り返り、報告し合いました。この活動には、校長自らの経験をアウトプットしながら互いに学び合うことによって、次の実践へと繋げていくという狙いがあります。また、プロジェクトから紹介した学校運営手法を、今後どのように各学校の学校改善計画の中に組み込んでいくかを議論しました。

・モデル校視察
教員研修実施前には、PLEACがどのような学級を実現させたいかを具体的にイメージしてもらうため、プロジェクト初年次から活動を続けてきた初期パイロット7校(グループ1)の中の1校をモデル校とし、計60名ほどの校長とSVが訪問・授業観察しました。参加した校長からは「理論だけではなく実践が理解できたので自校でも取り組んでみたいと思う」「(研修を受けたときは正直)あまりモチベーションが沸かなかったが、今日の授業を見てやる気になった」といった肯定的な声が聞かれました

・教員研修
各地域2日ずつ教員研修を実施し、30校から教員と校長併せて280名程度が参加しました。研修では、ひとりひとりの児童が尊重される学習環境を醸成する方法を、教育技術(授業設計、構造的な板書、ノート指導、発問技術、形成的評価)と学級経営手法の側面から学びました。単なる講義ではなく、グループごとに板書案や指導案を話し合いながら作成し、発表するなど、実践を多く取り入れた研修となりました。
研修後すぐ、参加者が参加するSNSグループで、研修で学んだ構造的な板書や子どものノートの写真が参加者から共有されるなど、各人がその効果を理解し、積極的に取り入れてくれているようです。

今後も、各校で実践される取り組みをSVとともにサポートしていきます!

校長研修の様子

校長研修の様子

モデル校の授業の様子。子どもひとりひとりの活動に注目しながら観察した

モデル校の授業の様子。子どもひとりひとりの活動に注目しながら観察した

モデル授業視察後の協議会では、活発な意見交換が行われた

モデル授業視察後の協議会では、活発な意見交換が行われた

教員研修の様子。グループで授業案を作成し、発表した

教員研修の様子。グループで授業案を作成し、発表した