第三号 パレスチナ西岸地区現地渡航が開始されました。

本技術協力プロジェクトの現地業務が2023年6月2日より開始され、日本人専門家3名がパレスチナ西岸地区のラマッラに到着しました。

到着後、農業省副大臣のアブダラ氏を含む各関係者への表敬訪問において、大変な歓迎を受けました。
表敬訪問では、プロジェクトリーダーから本技術協力プロジェクトの概要と目的が詳しく説明されました。
パレスチナ側の関係機関からは、このプロジェクトがパレスチナにとって食料安全保障や人獣共通感染症の防止など重要な課題に取り組むための貴重な機会であるとの認識が説明され、大きな期待が示されました。
特に、副大臣のアブダラ氏は、日本の技術協力では初めてとなるパレスチナの獣医家畜衛生分野への協力に対し、深い感謝の意を表明するとともに、日本との協力がパレスチナの獣医畜産サービスの発展にとって極めて重要であり、成果を期待しているという言葉とともに、農業省全体として、プロジェクトの目的達成に向けて十分な協力と支援を行うことを強く約束いただきました。

本滞在中、専門家チームは各獣医事務所を訪問し、地域の獣医師とも意見交換をする予定です。また、本プロジェクトの技術移転の要となる研究所や農家への訪問も予定されています。
このような現場訪問は、パレスチナの現場状況やニーズを把握し、効果的な対策を立案するための重要な情報を入手する機会であるとともに、今後のプロジェクト活動において、日本人専門家とパレスチナの関係機関が緊密に連携し、知識の共有と技術移転を通じて持続的な改善策を検討・実施するための大切な土台づくりの場でもあります。

本技術協力プロジェクトによって、パレスチナの獣医サービスと家畜衛生のレベルが向上し、地域の農業経済の発展と共に人々の生活も改善されることを願っています。日本とパレスチナの協力がより一層強化され、互いに学び合いながら持続可能な未来を築いていくことを目指してプロジェクトに取り組んでいきます。

農業庁副大臣表敬訪問の様子

農業庁副大臣表敬訪問の様子

農業庁普及局局長表敬訪問の様子

農業庁普及局局長表敬訪問の様子